“菌活”日本人に合う多彩菌活!腸内細菌叢を形成する4つの細菌!
世界の国レベルで気候・風土によって環境が異なっているので、体のつくりが違うのは当然ですね。
海外の情報である健康法が日本人に良いというわけではないということが明らかになりました。
海外からの健康法が日本人にはあてはまらない理由
2016年日本人の標準的な遺伝子配列がわかりました。
ヒト腸内細菌叢が国レベルで大きく異なることと日本人の腸内細菌叢の特徴が明らかとなりました。
日本人腸内細菌叢は「炭水化物代謝」、「アミノ酸代謝」、「膜輸送」に関わる機能が外国よりも豊富であること、一方で、鞭毛等の「細胞運動性」やDNA損傷に関わる「複製・修復機能」が外国よりも少ないことがわかりました。
<参考出典:早稲田大学理工学術院先進理工学研究科>「日本人の腸内細菌叢は、欧米人や中国人と比較して、炭水化物などの代謝能力に優れた細菌の割合が高く、そうした腸内細菌叢の特異性が、日本人の平均寿命の長さや肥満率の低さに影響を与えている可能性がある。…
…日本人被験者の約90%は、海藻の多糖類を分解できる腸内細菌を保有していましたが、他国では、多い国でもおよそ15%の保有に留まっていた。
<参考出典:東京大学と早稲田大学を中心とする共同研究チーム>
国レベルで大きく異なるのだから、海外の情報である健康法が日本人に良いというわけではないのです。
そして、外国人が日本人の和食を食べて、健康に良いとは言い切れないということになります。
ひとつ例を取り上げます。
日本は海に囲まれた島国なので、海藻類をよく食べる習慣があります。
しかし、外国人が海藻類を食べると消化されないで、そのまま排泄されてしまいます。
日本人には海藻類を分解できる“バクテロイデス・プレビウス”という腸内細菌が存在していたのです。
そして、食の欧米化によって、本来美しかったはずの日本人の腸内細菌叢(腸内フローラ)が、荒廃されていることが重要な問題となっています。
日本人の腸内細菌叢(腸内フローラ)を形成する4つの細菌グループ
「日本人の腸内細菌叢を形成する主要な4つの細菌グループ
ファーミキューテス門(納豆菌や乳酸菌など)59.7%
アクチノバクテリア門(ビフィズス菌など)21.8%
門よりも詳しい属で分類するとビフィズス菌=ビフィドバクテリウム属がほとんど。
腸内細菌叢全体の17.9%
バクテロイデーテス門(日和見菌など)16.7%
プロテアバクテリア門(大腸菌など)1.4%
※門=細菌の遺伝的なグループ単位
<参考出典:内科医/認定産業医/分子整合栄養療法医(オーソモレキュラー療法医)桐村里紗氏>
日本人の被験者に多いのは“ビフィドバクテリウム属(ビフィズス菌)で、日本独自の伝統食によるさまざまな種類の糖質を摂取してきたことで、炭水化物を消化するための糖質加水分解酵素を多く持っていました。
代々穀物を摂ってきた結果として、善玉菌のビフィズス菌が増えたということになります。
私が論文などを読んでいて、とても不思議に思ったのは、東洋人は似た腸内細菌だと思っていたのですが、中国人の腸内細菌叢は対極だったんです。
腸内細菌叢(腸内フローラ)の特徴分類
- グループA…日本・オーストラリア・フランス・スウェーデン
- グループB…アメリカ・中国・デンマーク・スペイン・ロシア
以上の結果から、腸内細菌叢(腸内フローラ)の形成には、食生活とそれ以外の要素も強く関わっているということが明らかになりました。
日本人に合う多彩菌活がおすすめ!
日本人の腸内細菌叢(腸内フローラ)の特徴が、平均寿命の高さに結びついている可能性があるため、やはり代々伝わっている伝統的な和食が、体が喜ぶ食事になると思います。
乳酸菌でも、動物性乳酸菌と植物性乳酸菌がありますが、ヨーグルトでも大豆で作られた植物性乳酸菌の方が日本人の体に合っているのだと思います。
乳製品のヨーグルトと伝統的和食である漬物のぬか漬けや味噌などの乳酸菌では、大きな違いがあります。
そして、ぬか漬けの乳酸菌の量はヨーグルトの10倍もあり、日本人はそのような食品で乳酸菌を摂っていたのです。
植物性乳酸菌のぬか漬けは、野菜の中に乳酸菌が浸透しているため、酸に強く腸まで生きたまま届きます。
生きた植物性乳酸菌には、直接悪玉菌を退治する効果があります。
アルカリ性の環境を好む悪玉菌は、酸性の環境では生きていかれなく、乳酸菌は乳酸を産生するため、腸内環境を酸性よりにしてしまうので、悪玉菌が退散する状態にしてしまうということです。
しかし、植物性乳酸菌は、腸の中に定着するのは難しいため、常に腸の中に乳酸菌を届けるために、毎日少量でもいいので食べることが大切です。
注意する点は、スーパーで販売されているものは、保存料添加物「ソルビン酸」が入っていることが多く、善玉菌を減らしてしまいます。
できることなら植物性乳酸菌と野菜の食物繊維と、ダブル効果が期待できるぬか漬けを、自家製で作っていただきたいです。
親サイトTOMOIKUでビニール袋でつくる「簡単なぬか漬けの方法」がありますので、合わせてお読みいただくとお役にたてると思います。
そして納豆も植物性の発酵食品です。
大豆が発酵されて納豆になると、ビタミンK2が70倍になり、骨粗しょう症対策ができたり、肌を作るB2が6倍で細胞膜を活性化し肌が生まれ変わる新陳代謝効果、もちろん発酵菌など数えきれないほどの効能が期待できます。
伝統的な日本食を取り入れることで、腸を活性化する善玉菌をいろいろな食材から自然にとることができます。
代表的な発酵食は、納豆・みそ・しょうゆ・酢・漬物・塩麹・麹でつくる甘酒などで、日本人は腸内を育てていたのです。
そして麹や酵母などの善玉菌を積極的に摂ることで、過剰に摂りすぎた脂肪・糖質・たんぱく質を分解して、スムーズに排出を促し、きれいな腸管になってエネルギーの燃焼効率もよくなります。
毎日朝の定番、わかめの味噌汁・豆腐に醤油をかけ、納豆・漬物…!すべて乳酸菌食品で、十分摂取できることになります。
菌活はヨーグルトだけではありません。
言い換えれば、日本人の菌活は伝統的な和食にヒントがあり、様々な菌を取り入れる“多彩菌活”が日本人DNAにあったものなのです。
DNAによる体質をいかした食事を心がけて…♪
日本人(東洋人)の体質を基本に、温活・腸活・菌活を意識して、生活習慣と食生活を心がけましょう。
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