お腹の中に「カビ」が生える5つの原因と症状!チェックリストで危険度確認

ジメジメしている梅雨の季節だけに限らず、様々な体調不良の原因は、腸内環境が整っていないことが原因であることが多く、中でも「おなかの中のカビ」が悪さをしていることがあります。

例えば、腸内環境による体調不良のイメージは、便秘や下痢・腹痛などが思いつくと思いますが、腸内とは関係のないと思われがちな、関節痛や頭痛・皮膚トラブルや、倦怠感やうつ、記憶力の低下など、腸とか関係ないと思われる体調不良も関係しています。

腸は脳を司る…と言われているのです。

お腹の中に“カビ”が生える?特に注意をしたい梅雨

日本は湿気の多い国です。

住環境だけではなく、体の中にもカビは生えていきますし、特に梅雨の季節は要注意です。

「5月病」は、4月は会社・学校と環境変化がある上、その生活に慣れた時ゴールデンウイークがあり心の休息であればいいのですが、連休後にはストレスになることなどが言われています。

その他にいつもよりもネガティブになるのは、胃腸の炎症が原因です。

新入社員歓迎などでお酒の席が増えたり、新しい環境によるストレスがたまると自ら暴飲暴食をしてしまう上に、ゴールデンウイークでも日常よりも暴飲暴食や、旅行などで慣れない食事や、食事をつくることが面倒で適当な食生活を送ったりして、胃腸が疲れてしまうことがあります。

そして、梅雨…。

「メイストーム」という温帯低気圧の急速な発達により大風が吹く気象現象があり、その後台風が多い季節になります。

漢方では、「肝風(かんぷう)と言い、肝が弱い人に頭痛やめまいなどを感じさせると考えられています。

このような5月病のような症状を、漢方では「肝胆湿熱(かんたんしつねつ)」と言って、肝臓や胆嚢、腸に負担がかかる食事をとっていることにより、心と体に炎症を起こしている状態のことを言います。

—–2020年の春について—–

2020年の春には、新型コロナウイルス感染によって、不要不急以外の外出を控える「自粛生活」が続きました。

街のスーパーからは、米や麺類の冷凍食品やインスタントラーメン、菓子類など、体がカビる食材が爆発的に売れました。

…ということは…、冬の毒素をデトックスをしなければならない春、肝臓を労わらなければならない季節に、カビが生えるものを大量に食べることが増え、日光浴ができなかったことからビタミンD不足、運動不足、精神的苦痛…と、いくつも胃腸をカビらせてしまう要因が増える生活になっています。

そのことから、体のカビが増えている人が多く、下痢や便秘・吐き気や嘔吐などの胃腸障害、関節痛や頭痛・皮膚トラブルや、倦怠感やうつ、記憶力の低下など、腸と関係ないと思われる体調不良も、これから症状として現れる可能性があるのでは?…と、私は思っています。

 

「肝胆湿熱(かんたんしつねつ)」は、心と体の不調によって、さらにストレスは増してしまうので、早めの対処をしておきたいところです。

お腹の中に“カビ”が生えた時の5つの症状

腸内でカビが異常に増殖している時は、善玉菌が減っていき、様々な弊害が現れてきます。

腸内に常在する微生物は、ほとんどが細菌ですが、健康な人でもカビは1%程度存在し、その多くはカンジダ類です。

食品にも含まれていることがありますが、カンジダのすべてが悪いわけではありません。

健康な人の腸内では、細菌によって抑えられているので、症状が起こることはありませんが、なんらかの影響で異常に増殖するような、細菌とのバランスかとれなくなった時です。

カビが異常に増殖すると、腸内細菌の働きが低下して、免疫力が落ちてしまいます。

そして、カビは腸壁に食い込んで増殖し、腸に炎症を起こし、様々な機能の低下させてしまうのです。

そのように抵抗力が低下すると、本来は無害な常在菌で、パンなどにも使われる酵母でさえも、病気を起こす危険なものになってしまうのです。

重症の場合は、病院で抗生物質ではなく、抗真菌薬が必要ですが、再発しなすいため、食事や生活を改善することが重要なことになります。


【お腹にカビが生えたら…5つの症状】原因はいくつかありますが、主なる原因が様々な病気を引き起こしていきます。

  1. 腸の炎症を引き起こす
  2. 有害物質を発生させる
  3. 低血糖を引き起こす
  4. 体の防御機能「免疫」のトラブル
  5. 体の様々な悪循環を引き起こす

5つの症状から、様々な病気へと進行していきます。

腸の炎症を引き起こす

カビの出す酵素で腸壁が刺激され、腸の炎症が引き起こされ、カビによって腸壁の粘膜が破壊され、十分に動かなくなり、未消化物や異物が血中になってアレルギーなど様々な症状を起こしやすくなり、これを「リーキーガット症候群」といいます。

お腹のカビは「腸を守る力」を弱めてしまうのです。

そして、自然界では消化できない遺伝子組み換え食品や添加物、トランス脂肪酸などが大量に腸に入ることによって、悪化していきます。

免疫物質の働きが低下して、腸内細菌叢の働きも悪くなり、病原体や毒物が血中に入りやすくなります。

有害物質を発生させる

カビには多くの生化学物質をつくるという性質があり、体にとって有害な物質や弊害をもたらす物質が少なくありません。

カビには多くの種類がありますが、多くの問題を引き起こすのがカンジダで、このカビはアラビノースという糖の一種を盛んにつくり、別のアミノ酸であるアルギニンと繋がり「ペプシジン」という化合物ができます。

ペプシジンは構造や機能を変えてしまい、たんぱく質の構造や機能が変わるということは、体にとってとても恐ろしいことです。

変性したたんぱく質が増えると、自己免疫疾患(免疫のしくみで自分の体を攻撃してしまう病気)や炎症を引き起こしやすくなります。

そして、カビの多い人からは、免疫系に対して毒性を持つ物質「グリオトキシン」という物質も検出されやすくなり、免疫性のトラブルを抱え、エネルギー産生が低下し、老化が促進されたりします。

低血糖を引き起こす

お腹にカビが生えると、血糖値が正常の範囲を超えて低くなったり、急激に血糖値が下がってしまい、重症の場合は生命が危険にさらされます。

摂取した糖質をカビによって取られてしまうために、低血糖を引き起こします。

症状としては、甘いものが欲しくてたまらなくなり、そして、意志とは無関係に体の機能を調節している自律神経の乱れが生じるため、脳が冷静ではなくなります。

体の防御機能「免疫」のトラブル

カビのカンジダ感染のある人は、カンジダに対する抗体ができてしまうこともあり、カンジダによってつくられた抗体は、自分自身の脳や腎臓・膵臓・肝臓などの組織に対して反応することがあります。

膵臓の萎縮され、血糖値を招きやすくなり、脳では脳細胞の変性や炎症。精神神経症状の悪化を招く可能性があります。

カンジダ感染があると抗体ができて、自分の体が攻撃されてしまうのです。

パンなどの小麦製品はカビを増やして免疫のトラブルを招いてしまいます。

体の様々な悪循環を引き起こす

お腹のカビだけに限らず、腸内が整っていないと、様々な病気を引き起こしますが、カビによって抗体ができ、様々な悪循環を引き起こしていきます。

カビによる不調が長引くと、自己免疫疾患・生殖器疾患・慢性の疾患を合併してしまうことになり、その治療そのものがまたカビをふやす原因にもなります。

感染症を起こしやすくなり、食事がとれなくなり、ますます重症化していく悪循環となります。

腸内にもカビが増える5つの原因

カビというと、湿気が多い浴室や、長期間放置していた食品のカビなど、日常で目にするカビをを想像しますが、お腹の中にもカビがいます。

体調不良を感じている人は、お腹のカビが原因であることが多いのですが、不調の部位が違うことで頭痛が治らない人に腸内環境の検査をすることがなく、更に誤った対処によってお腹のカビを増やしている人が多くいることがわかっています。

「どの病院で検査をしてもわからない…」と途方に暮れているところ、健康診断で腸内が乱れていることが発覚し、胃腸系の治療をしたところ、頭痛まで治っていたということが少なくありません。

腸の中には細菌が住んでいて、腸の中の微生物は「腸内細菌」がほとんどなのですが、他にもウイルスや寄生虫や原虫などもいて、その一種として“カビ”が存在しています。

腸内細菌である善玉菌・悪玉菌・日和見菌のバランスが保たれていると、カビが増えることがありませんが、様々な理由でカビが異常に増えることがあります。

様々な原因がありますが、代表される5つの原因を紹介します。

  1. 抗生物質(抗菌薬)の乱用
    病気の原因になる細菌を殺すために、病院で抗生物質を処方されることがありますが、ほかの細菌も死滅させ、腸内の微生物のバランスが崩れてカビが増えます。
    胃腸薬を同時に処方するのは、抗生物質によって腸内環境が乱れることなどの理由があります。
  2. 甘いモノのとり過ぎ
    甘いモノはカビの大好物で、腸内環境が乱れているときはカビのエサになり爆発的に増えてしまいます。
    お腹のカビが増えると、無性に甘いモノが欲しくなります。
  3. 発酵食品の過剰な摂取
    日本ではカビの仲間の発酵食品がたくさんあり、健康増進に役立つことから、おすすめなのですが、発酵食品を大量に食べることはよくありません。…と言っても、麹の丸かじりをする方はそうそういないと思いますが、腸の働きが弱っている病気の方は、カビの増殖を促してしまう可能性があります。
  4. サプリメント(ビタミン剤・ミネラル剤)の服用
    健康のためにと服用しているサプリメントは、薬剤にするために使う基剤やコーディング剤が、カビのエサになります。
  5. 日本の気候と住環境
    日本の環境は湿気が多く、昔は意図的にすきまをつくって風通しを大切に生活をしていましたが、現代は気密性の高い家が多く、カビが発生しやすい住環境になっています。知らないうちに呼吸や食物とともに体に取り込んでしまっていて、体内でカビをふやす一因になっています。

カビが増える原因には、病気を治すための抗生物質、健康づくりに役立つ発酵食品やサプリメントなど「一見、体によさそうなもの」が多く、それらが「カビを増やして健康を害している」とは知らずに、せっせと服用な摂取を続けながら、「体がよくならない」と嘆いていいる人が大勢いらっしゃいます。

<「お腹のカビが病気の原因だった」葉子クリニック院長 内山葉子氏>

腸の働きは“腸”だけではなく、頭のてっぺんからつま先まで、すべて関わって体は成り立っているのです。





あなたのお腹にカビがいるか?チェックリスト

カビはあくまでも腸内にいて悪さをしているので、血液検査などをしても「原因がわからない」という結果になります。

そして原因がわからないまま、鎮痛剤や抗精神薬などの薬によって、またカビが生えるという悪循環になってしまい、薬の多用により、免疫力が低下したり、胃腸障害が出てきたり、精神症状が悪化したりすることになります。

自己免疫疾患・精神疾患・アレルギー疾患・栄養吸収障害・化学物質過敏症・自閉症や統合失調症・消化器症状・女性・男性の疾患など、長きにわたって悩んでいる疾患や、検査をしても何も見つからないけれど体調不良を感じている時、お腹のカビが悪化しているかもしれないと疑ってみましょう。

現状を知るために、「お腹のカビの危険度をチェックAとB」をチェックしてみましょう。

お腹のカビの危険度をチェック!A-症状チェック

お腹のカビの危険度をチェックB-状況チェック

<チェック結果>

・A(症状チェック)の項目が多いほど、お腹カビの度合いが大きいと考えられます。
・A(症状チェック)に当てはまる項目があり、B(状況チェック)に1つでも当てはまればお腹のカビによって健康が害されている可能性があり、A(症状チェック)の症状がお腹のカビによって起こっていると考えられます。

<画像参考出典:「おなかのカビが病気の原因だった」より>

 

お腹のカビの検査をすると、ヘルシーな食生活をしているから大丈夫ということではなく、闇雲に食生活を改善ししてもよくなったということでもないのです。

では、どうしたらいいのか…。

腸内環境を整えることです。

腸内でカビが異常に増殖している時は、善玉菌が減って様々な弊害が現れることから、善玉菌が増えるように日和見菌を味方にして、腸内細菌叢のバランスを保つことが大切です。

原因となるカビ取りをしなければ、お腹のカビはミネラル不足を引き起こし、更に悪化するという悪循環に見舞われます。

不足しているミネラルを補おうとすると、カビにとっては薬剤にするために使う基剤やコーディング剤がエサになってしまうので、バランスのとれた食生活の中で補うことがとても大切です。

そして、住環境によるカビも呼吸するだけで吸い込むことになるので、注意していきましょう。

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カビ・ダニ・菌や食中毒!3つの原則・6つの注意事項

次のページは、何がカビを発生しやすい食品で、何を食べたらいいのか…と食養生について紹介します。

お腹の中の「カビ」を減らす対策6つのポイント!抗菌作用のある食べ物

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【「和漢膳料理研究家」女子栄養大学にて食生活指導士・漢方養生士・中医薬膳士・防災士・ペット食育士】 生涯学習コーディネーターとして、学校支援地域本部事業や成人の学習支援に参加し、生涯学習の振興発展に寄与することを目的とする自治体に登録し、公共地域の活動に参加しています。講演内容は、子どもの食育・成人の療養食・防災食・動物の「食」について、企業相談や地方講演を行っています。

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