しかし難しいこともなく、早寝早起き・寒い時は体を温め、暑い時は体を冷まし、イライラしたらリラックスができるようにする…という、あなたが自然に行っていることもあると思います。
「養生」は病気を治すというよりも、健康的な体を作ろうと考え、本来もっている生命力を最大限に引き出すように過ごす手段です。
日本には四季があり、それぞれの季節の気候は大きく変化していきますが、私たちはそれに適応しながら健康を維持しています。
季節の合わせて病気にならないようにするには、それぞれの季節に合った「養生」が必要です。
バランスのとれた食事・適度な運動と休養・心のケアと、無理をしないで自然と調和して暮らせるように、四季別により気を付けると良い特徴を綴っています。
Contents
夏の養生法:注意すべき生活と食養生
木々の緑がもっとも元気に生い茂る夏!
冬は体を守り、春は整える…そして夏は攻めと守りの両方が大切な季節で、人間にとってもパワーを蓄える季節なのです。
パワーを蓄えまた秋や冬に備えていくという、体も季節に合わせて循環させていきます。
日本の夏は、ジメジメしている上、汗をかいて体力を消耗しがち。
そして、夏バテで食欲が落ちたり、体に必要な水分が奪われてしまい血液がドロドロにして滞ったりします。
水分補給のタイミングや、野外と室内の冷房による寒暖差などに気を付けて生活をする必要があるのです。
どの季節も睡眠などの生活習慣は重要ですが、食で気を付ける夏の食養生を心がけることで、体の循環の流れを整えるようにしましょう。
春は“肝”に注意する季節でした。
夏の養生法は、五臓をコントロールしている夏の臓「心」を守り暑さや湿度から体を守り、「脾(胃腸)」の働きを低下ことに注意する季節になります。
夏は冷たいものを多く食べることで腸の機能が弱まったり、下痢や便秘…めまいや貧血と、胃腸が弱まる原因は様々で、更に食欲が落ちて栄養が足りなくなることで、免疫力が落ちてしまうので、様々な病気を引き起こし、体が弱くなりやすい時期でもあります。
“腸”の働きについては、薬膳食養生“五臓六腑とは”食事を健康に生かす漢方養生法とチェックシートにて説明していますので、合わせてご参照ください。
夏の養生ポイント:湿気に負けない体づくり
蒸し暑いと汗をかき、体力を消耗する夏の体づくりは食養生で養い、水分補給を心がけて夏バテに注意していきます。
「肝胆湿熱(かんたんしつねつ)」と言って、肝臓・胆嚢・腸に負担がかかる食事をとっていることで、心と体に炎症を起こしやすい状態になります。
湿気における症状は、別記事を用意していきます。
夏の養生ポイント:ビタミンDと紫外線の関係
強い日ざしは、肌の潤いを奪い、外界の刺激から肌を守るバリア機能を低下させてしまいます。
日焼けを避ける対策が必要ですが、紫外線には良い影響もあるので、上手に付き合うことが大切です。
紫外線をある程度浴びることは、健康を維持するために必要で、紫外線を浴びることで体内でビタミンDが生成されるからです。
日本人の8割の方がビタミンD不足で、4割で欠乏していると言われています。
ビタミンDは免疫力をアップさせ、乳がん、肝臓・肺・前立腺がんなど、さまざまながんに対する予防効果があることもわかってきています。
1日に必要なビタミンDの量は15µg以上ですが、食品からとるビタミンDの必要量の目安は5.5µgぐらいです。
不足してしまうビタミンDの10µgは、太陽光線を浴びて体内で生成する必要があるため、15~30分ぐらい顔や手足を日光にさらすことで、十分なビタミンDが皮膚で生成されます。
シミなどの美容を意識して紫外線を極端に避けている女性や、外出を好まない…若しくは外に出られない高齢者は注意が必要です。
夏の養生ポイント:気温差に注意し食養生
冷房で冷えた建物の一歩外に出れば、カンカン照り!
その寒暖差で、自律神経のバランスを乱すことが多いことから、夏でも温活を意識することが大切です。
しかし、体のほてりを抜かないまま放置するのは、のぼせやほてりなどで熱が体にこもってしまいます。
冷房がかかった部屋で長時間体の熱を抜くのではなく、クールダウンするために、体を冷す食べ物(涼性)と体を温める食べ物(温性)を組み合わせるようにします。
その組み合せは、下記に紹介していきます。
冷えたドリンクは乾いたノドを潤し、体と気持ちも求め冷たいものを一気飲みてしまいますが、温かい飲み物も飲むように心がけることが必要です。
冷えた室内に長い間過ごさなければならない仕事場などは、夏用の重ね着などの対策をして体を冷さないようにしましょう。
夏の活動のための食事を意識:食べたい食材と夏の薬膳
養生は食べることだけではなく、小さな毎日の生活習慣がとても大切です。
夏だからシャワーで済ましてしまいたくなっても、時間をみつけて湯舟にゆっくりつかることも心がけ、血行をよくしましょう。
そして食養生では、旬の野菜を食べる心がけが基本で、夏の余分な水分を排出するために、ウリ科のスイカやきゅうり。ズッキーニなどがおすすめです。
体の水分代謝を高め、余分な水分を排出できます。
ただ、体を冷す性質もあるので、やさいそのものを冷やし過ぎないように気をつけましょう。
そして、苦いモノや緑の濃い野菜のチンゲン菜やニガウリなど、体に溜まった余分な熱を排出し、皮脂分泌の調整作用があります。
上記で紹介した、「体を冷す食べ物(涼性)と体を温める食べ物(温性)を組み合わせ」をすることも対策のひとつで、夏に食べたくなる涼性のアイスクリームに、温性のシナモンパウダーをかけたり、温性の豆乳に涼性の抹茶パウダーで飲みやすくしたり、涼性のヨーグルトに温性の黒豆などの甘納豆を加えるなどの工夫をします。
体を温めることは、健康の基本ですが、体を冷す食べ物を食べていけないわけではありません。
薬膳では五臓六腑にならって、メニューを考えていきますが、夏の時期の汗かきやのぼせなどをクールダウンさせるために、体を冷す食べものを、体を温める食べ物と組み合わせます。
食は生きていくために必要なことですが、楽しむことも大切です。
組み合わせを楽しんで、活発に活動できる夏にしていきましょう。
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東洋人である日本人のDNAによる体質をいかした食事を心がけて…♪
日本人(東洋人)の体質を基本に、温活・腸活・菌活を意識して、生活習慣と食生活を心がけましょう。
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