【おうちの薬膳】健康的においしく食べる薬膳のお約束ゴト-食材と食べ方について

おうちの薬膳でおいしく食べて健康なからだを維持しましょう!

特別な食材を購入するのではなく、自然の恵みである旬の食材をいただき、昔から言われ続けている食事のとり方が習慣を見直すだけであることが、以下の内容でご理解いただけると思います。
お金をかけることなく、食べる食材と食べ方で効能が期待できるので、頭の片隅に置いていただければ、未病から抜け出し健康な体へと期待できます。

薬膳を意識した食材の選び方

薬膳を作るときの特別な食材の選び方ではなく、体が喜ぶ昔ながらの健康的な食材選びともいえますね。

身土不二-旬の食材を食べるようにしましょう

旬の食べ物には「自然の力」が詰まっています。
春には解毒作用する苦味のあるものが多く、夏には暑さから身を守る寒涼性のもの、梅雨には湿気によって胃腸ダメージが低く浮腫から身を守るもの。
秋には乾燥による体調不良が多いため、体に潤いをもたらし、冬には寒さから身を守る根菜・保存がきく漬物・発酵食品などで保温する。
このように植物などは、その季節ごとに耐えられるように生きているので、効能が高い食材となります。
よく「初物」などと言われるものは、旬の食材で出始めの時期の旬のもので「旬の走り」とも言い、初物75日という言葉があるように、初物を食べると75日間長生きすると言い継がれているので、是非取り入れた食卓にしましょう。



野菜:アスパラ ふきのとう 菜の花 タケノコ わらび
魚介類:あさり かつお キス マダイ さわら さより など


野菜:おくら きゅうり トマト なす 枝豆 インゲン
魚介類:カンパチ あじ あゆ うなぎ はも イサキ など


野菜:にんじん まつたけ ごぼう しいたけ やまいも
魚介類:イワシ サンマ サバ サケ カレイ あじ など


野菜:白菜 大根 ほうれん草 春菊 ねぎ セロリ
魚介類: あんこう ふぐ カキ ぶり ほたて貝 ししゃもなど

<出典 栄養成分表>

地産地消 産地は近いほど体質にあった食材

住んでいる場所の四季が体にとても影響します。
寒い北海道ではジンギスカンを食べる習慣があり、羊肉は「熱性」の食材で冷えた体を温め、暑い沖縄ではゴーヤをよく使用しますが、「寒性」の食材で暑さで火照っている体の熱を冷ましてくれます。
その地域で気候に合わせた食材は自然の摂理ですね。

一物全体食 野菜や魚はまるごと食べるのが理想

体調不良の原因としてビタミン・ミネラルが不足が指摘されているのは、白米をはじめ魚の切り身・皮をむいた果物など食材の一部だけを食べ、食物の全体を食べないからです。
白米は玄米のビタミン・ミネラルが5%しかありません。
魚に関しては骨を取るのが面倒なので、切り身を食べる人が増えてきました。
大根などは根の皮や葉も食べることで、ひとつの栄養として成り立っています。
しかし、米や野菜・果物など農薬が使用されていることから、無農薬の野菜でのみ実践できることかもしれませんね。
「皮に栄養があります」と聞いたことがあると思いますが、米・ごぼう・にんじん・大根などの野菜の皮を削り取ってしまうと、人間でいうと体を外的から守っている皮膚をとってしまうことです。
体を守る「強い」部分を削り取ってしまうのはとてももったいないです。
無農薬の野菜が入手できたら皮ごと食べる味の濃いやさいを料理してみてくださいね。
玄米で消化不良をおこしてしまう方は、皮は精米されてしまいますがビタミン・ミネラルが残っていて胚芽を残した「胚芽米」か「5分つき米」がいいですよ。

朝はご飯がオススメ

1日の活動エネルギーを高めるために、ごはんに味噌汁や野菜を加えたお粥がおすすめです。
私はパンが大好きですが、パンの小麦粉は体を冷やしてしまうので、朝食には不向きです。
最近は米粉で作られたパンもありますので、朝パンを食べたい方は米粉で作られたパンにしてみましょう。

薬味かスパイスを組み合わせよう!

ちょっと甘みがあるけれど淡白な味に、スパイスを加えるだけで健康に導く効能があります。
たとえば、米粉パンにオレイン酸たっぷりのオリーブオイルか甘い香りのココナッツオイルに、抗菌作用のはちみつかマヌカハニー、血の巡りをよくしてくれるシナモンをパッパとかける。
これは本当においしいです!

オリーブオイルには血液をサラサラにすることをはじめに、悪玉(LDL)コレステロールを減少させる・動脈硬化・心筋梗塞を予防・便秘解消などが期待されています。

関連記事:危険な油「トランス脂肪酸」を避ける!いろいろな健康法より効果的
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このようなスパイスを利用した組み合わせで、トーストパンが立派な薬膳になります。

甘味は体を温める「甜菜糖」か「ハチミツ」で!

白い砂糖は血や水の体内でのめぐりが悪くなって体を冷やしカルシウムを消費するので、疲労感や腰痛などにも影響してしまいます。
「甜菜糖」に多く含まれているオリゴ糖は「難消化性オリゴ糖」で、小腸で吸収されることなく大腸まで届くので、腸内環境を整える作用として群を抜いています。
もしくは「ハチミツ」にすることで、抗菌効果がありカルシウムの吸収を高めて気力を高めることができます。

小麦の粉もん(麺類)は週2~3回に抑える

粉もの保管を間違えると死に至る場合がある!お好み焼き粉・ホットケーキミックス大丈夫?小麦粉は体を冷やす食材ですが、消化がいいので胃が弱っているときは良いという説もあります。
麺類が好きな人は「胃」が弱っている可能性があるので、キャベツ・大根・ごぼうなどの湿熱がある食材をいっしょに食べるようにして、中和させましょう。

食後に温かいお茶を飲む

抗菌作用があるお茶を食後にいただくことで、口内・食道・胃の中まで掃除ができて食べかすがない状態にすることで、虫歯や口臭などの予防にもなります。
緑茶は「寒性」なので食後に1杯いただくにとどめ、体を温めるお茶はほうじ茶や玄米茶・ルイボスティなどがあります。



薬膳を意識した食べ方

良く噛む

玄米から白米を好まれているように、現代はやわらかいものを好むようになり顎の発達が遅れ、咀嚼しないことで脳の発達まで変わってしまいます。
そして、咀嚼不足によって唾液が体にもたらす効果が期待できなくなっています。
【唾液効果】
抗菌作用 - 唾液に含まれる抗菌物質が、粘膜を保護
緩衝作用 - 口内のPHを一定に保ち、細菌の繁殖を抑える
消化作用 - 唾液に含まれる酵素がでんぷんを消化
味覚作用 - 味覚物質を溶かす
潤滑作用 - 唾液で喉を濡らすことで、食べ物を通りやすくする
再石灰化 - 脱灰により溶け出した歯を修復する
自浄作用 - 口内の汚れを唾液によって洗い流す
保護作用 - 口内・舌の粘膜を潤し、乾燥から保護する作用

腹八分目

満腹に良いことは気持ちが満たされることでしょうか?
しかし、胃が風船のように膨らんで粘膜が薄くなってしまうので、消化力が落ち体に良いことは何もありません。

冷飲冷食は避ける

体を冷やすことはもちろん、冷たいものが体内に入ると体温を上げようとするエネルギーと、消化するためのエネルギーが必要になり、飲んだ瞬間は気持ちがいいのですが、度重なることで疲労感がひどくなります。

甘いものを食べ過ぎない

疲れたときに食べたくなる「甘いもの」ですが、食べ過ぎることによって肝臓の負担になり排尿を妨げ、疲れやすい体になります。

揚げ物はほどほどに

高カロリーの食べ物は消化するのに時間がかかり、胃腸が弱っていると消化不良を起こして体内にエネルギーが蓄積されるので、肥満や血行不良になります。
血行不良で体温が下がり、肥満の体の脂肪でも体温が下がると負のスパイラルです。

感謝して食べる

私も注意しなければならないのですが、忙しいときなど「やっつけ仕事」のように食事を摂ることがあります。
まことに「忙しい」とはやっかいで「心」を「亡くす」と書いて「忙しい」ことは雑に生きてしまう行為でもあります。
忙しいことは仕事ではとてもありがたいこですが、食事は生きていく基本なので、どんなに忙しくて「食」に関してはちゃんと心して時間を取りたいと思います。
「食」は「人」が「良い」と書くので、もっと大切に考えましょう。
そして、日本には美しい四季があり、その移り変わりのように人の体も変化していきます。
旬の食べ物は、季節の変化に適応し命を養うためにあります。
その恵みに感謝して食べることが、心も潤う「食」のあり方だと思います。

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東洋人である日本人のDNAによる体質をいかした食事を心がけて…♪

 

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【「和漢膳料理研究家」女子栄養大学にて食生活指導士・漢方養生士・中医薬膳士・防災士・ペット食育士】 生涯学習コーディネーターとして、学校支援地域本部事業や成人の学習支援に参加し、生涯学習の振興発展に寄与することを目的とする自治体に登録し、公共地域の活動に参加しています。講演内容は、子どもの食育・成人の療養食・防災食・動物の「食」について、企業相談や地方講演を行っています。

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“漢方養生士・中医薬膳師・女子栄養大学食生活指導士”として「薬膳・ローフード・スローフードの健康的な食事」
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として「犬・猫・うさぎの食事」
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