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麹菌は国菌
米麹は、8世紀はじめの奈良時代から活用されている、日本の食文化を支える大切な存在です。
米や麦・豆などに麹菌を培養されたものを“麹”といいます。
2006年「麹菌は我々の先人が古代より大切に育み、使ってきた貴重な財産」として、「国菌」に認定されています。
日本人は数多くの菌やカビから、麹菌を発見して、酒や調味料の味噌や醤油などをつくり活用してきています。
その麹菌で作られている体であることから、日本人のDNAは“麹菌”が体に合うという考えから、腸を整えるためにも、麹菌を料理に活用してみませんか?
腸をキレイする甘麹とは
麹はカビの一種。
「麹菌」は安全なカビの一種で微生物を繁殖させたもので、抗酸化作用があり活性酸素の働きを抑制し、細胞を保護して皮膚の新陳代謝を高め粘膜を守ります。
新型コロナウイルスなどのウイルスの感染症が猛威を振るっている中、免疫力が高いことが予防策になっています。
細胞にくっ付くウイルスであることから、細胞保護をすることや、粘膜を強化することが必須!
腸をキレイにして、免疫力を高めるためにも、古来から日本人が身を守るために食していた「麹菌」を再度見直し、食卓に取り入れてみませんか。
塩麹・甘酒と、市販で販売されている発酵食品がありますが、自家製で簡単にできるものです。
甘麹と甘酒の違いは、甘酒は炊き立てのごはんを加えますが、甘麹は米麹とお湯だけで作ります。
この甘麹は、塩を加えていないので、料理に加えることでいろいろな発酵食品ができます。
米麹で作られた甘麹は、麹が発酵する過程でオリゴ糖やブドウ糖になり、麹菌の発酵によりビタミン類を作り出します。
そして、食物繊維やオリゴ糖がバランスよく含まれているため、善玉菌のえさになって腸内環境が良くなります。
「麹」がどのように体に良いか…は、甘酒と塩麹の関連記事もご参照ください。
甘酒はビタミンB1・B2・B6、葉酸、食物繊維、オリゴ糖、各種アミノ酸、ブドウ糖などが含まれているため、栄養剤としての点滴の内容成分とほぼ同じため 「飲む点滴」 と言われています。
塩麹は材料が麹・塩・水だけというシンプルな発酵食品ですが、健康における秘めたる実力には驚くものがあります。
生きた麹菌・酵母が分泌するいろいろな酵素が、肉質を柔らかくして旨みを引き出し、まろやかにしてくれる調味料になるので、味付け目的の化学調味料とは違って、様々な嬉しい相乗効果を期待できます。
今回は、甘酒のように炊き立てのごはんを材料に加えたり、塩麹のように塩を加えません。
日本の豊かな食生活を支えてきた「麹」を、健康を意識した食事を取り入れるために、麹を万能調味料として使えるようにするために、簡単な「甘麹」をつくります。
万能調味料「甘麹」の作り方|塩麹や甘酒もカンタン!
「米麹」で料理というと、仕込んだり作ったりするのが難しく感じたり、どうしていいかわからないというイメージがありますが、混ぜて発酵させるだけで、手軽に作れるものです。
甘麹をつくるだけで、塩を足して塩麹・薄めて甘酒…と応用ができ、炒め物や煮物に甘麹を入れるだけで、発酵メニューも出来上がります。
作り方はとても簡単で、炊飯器や普段使っている保存容器で出来上がります。
甘麹は半日で出来上がります。
作ったあとは、冷蔵庫で半年近く保存できるものなので、無駄になることもありません。
万能調味料「甘麹」の作り方|保温ポット・水筒・炊飯器
簡単につくれる「甘麹」ですが、ひとつだけ覚えておきたいことは「温度」です。
甘麹は55℃~60℃において最も糖化力を発揮します。
55℃以下だと乳酸菌などによる酸味が発生するリスクがあり、60℃以上だと麹菌そのものがダメージを受けます。
古来はその温度管理が難題だったのですが、近年は炊飯器や保温ポット・水筒の保温機能を使用することで、ご家庭でも簡単に美味しく出来上がります。
お弁当用品でも、スープジャーなど温度を保つものが多く売られていますね。
保温ができるものでしたら、簡単にできあがります。
料理の温度管理したい方は、ひとつ持っていると便利です。
材料——-
- 乾燥米麹…300g
- 水…400ml
少量で作る場合(米麹100gに対して130~133mlぐらい)
炊飯器での作り方——-
- 炊飯器で米麹を入れて、粒状にしてから水を注ぎます。
- 清潔なヘラやスプーンなどで良くかき混ぜます。
- 炊飯器の蓋を開けたまま、上から清潔なフキンをかぶせて保温ボタンを押します。
- 3時間ぐらいたったら一度かき混ぜます。
- 更に3時間保温して、できあがりですが、もうちょっと甘味が欲しい方は、更に1時間保温します。
- 口当たりの良い甘麹が希望の方は、ミキサーなどのかけてトロトロになります。
保温ポットや水筒での作り方——-
- お湯を60℃まで沸かします。
- 保温ポットや水筒に米麹を入れて、粒状にしてからお湯を注ぎます。
- 清潔なヘラやスプーンなどで良くかき混ぜます。
- 保温ポットや水筒の蓋を閉めて保温します。
- 3時間ぐらいたったら一度かき混ぜます。
- 更に3時間保温して、できあがりですが、もうちょっと甘味が欲しい方は、更に1時間保温します。
- 口当たりの良い甘麹が希望の方は、ミキサーなどのかけてトロトロになります。
- 甘麹を使って「塩麹」を作る
塩麹は甘麹ができてから塩を加えて、1週間ほどねかせますが、1日1回かき混ぜてください。
1週間後ぐらいから使えます。 - 甘麹を使って「甘酒」を作る
甘麹に同量の水を加えて温めるだけです。
ヨーグルトメーカーで麹も発酵できますので、毎日「発酵生活」をしようと考えている方…おすすめ!
万能調味料「甘麹」を使って発酵料理をつくる
甘麹は万能調味料です。
塩麹にも甘酒にもなります。
そして、煮物や炒め物などの料理に、みりんや砂糖の調味料のかわりに「甘麹」を使うことで、発酵料理になります。
ヨーグルトなどが苦手の方や、ヨーグルトを食べても改善がみられない方は、あなたの善玉菌は「麹」を求めている種なのかもしれません。
野菜をカットして塩もみしてから、ビニール袋に入れて甘麹を加えて1日放置で、おいしいお漬物ができます。
鮭を甘麹に半日ほど冷蔵庫で漬け込んでおくと、冷めても硬くなりにくいふっくらとした「鮭の甘麹漬け」ができます。
フォークで数か所穴をあけた豚ロース2枚に甘麹大さじ1と醤油大さじ1を漬け込んで「肉の甘麹漬け」ができます。
豚の生姜焼きの肉を漬け込む時の配分量を例にしますが、砂糖などの甘味料を使うときに、甘麹を使います。
漬け汁の例)生姜焼き
- 豚ロースの薄切り…300g
- ニンニクのすりおろし…1片
- ショウガのすりおろし…1片
- 醤油…大さじ1
- 甘麹…大さじ1/2~1
煮物も同様、甘味料として甘麹を使用し、甘くしたい場合は甘麹を多めに加えます。
甘味が砂糖ではないので、想像した甘味とはちょっと違うかもしれませんが、自然が作り出した体が喜ぶ甘さです。
腸を整え、善玉菌が喜ぶエサであり、甘味料としても「甘麹」は体内で力を発揮してくれます。
「甘麹」で日々の「菌活」を継続して、腸がキレイになって免疫力をアップさせてください。
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東洋人である日本人のDNAによる体質をいかした食事を心がけて…♪
日本人(東洋人)の体質を基本に、温活・腸活・菌活を意識して、生活習慣と食生活を心がけましょう。
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