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冷えとりとは…温活をしよう!
体は冷やさない方がいい…雑誌などでも特集されて、秋冬には注目を集める“冷えとり”“温活”
体を冷やさないことに注意することで、多くの病気の予防ができる…冷え性の方は、体温を36.5℃にするように気をつけることで、風邪をひかなくなったり、腸内環境がよくなったりします。
“冷えとり”…というと、寒い季節に、冷えてしまった体を温める方法かのように思いがちですが、冷えとりの“冷え”とは、冷え症のことを言っているわけではなく、上半身と下半身の体温のズレのことです。
更年期などでも、顔は火照っているのに下半身が冷たいという症状がありますが、最近は若い方にも多く、病気の手前である『未病』である人が多いのがとても問題です。
基礎的な体温が36.5℃以下の場合の、下半身である腹部が冷えているのはとても問題です。
昔から『頭寒足熱』という言葉があるように、下半身を温め頭や顔を冷やすように、温度差を無くすことが大事と言われているのは、人の体は下半身には発熱する臓器がないため、上半身に比べて3~5℃程度低いからです。
特に暑がりの人や「ほてり」「のぼせ」が見られる人は要注意で、下半身が冷え切っていることが多いです。
上半身と下半身の体温のズレを正し温度差が少ないほど、血行がよくなって体の中の老廃物が流されやすくなり、冬の寒さにしっかり備えることができるのです。
冷えとりは、全身の体温のムラである体温差がなくなるように、滞った血行を改善して、病院では見つけることができない“未病”である不調やストレスの原因を取り除き、体を健康な状態に戻そうということです。
温活「冷えとり食べ物:5つのルール」
ちょっとだけでもいい…野菜を意識した食生活をするだけでも、冷えにくくなります。
特に女性は男性よりも筋肉量が少なく脂肪が多いために、冷え性になるということが定説ではありますが、動物性の食品には飽和脂肪酸が多いので血液をドロドロにします。
血液がドロドロになると体の末端まで血液が行き渡らないので、結果的に冷やすことになってしまうのです。
動物性のタンパク質を摂る以上に、野菜を食べることが温活にはいいですし、腸内環境も整いやすくなります。
腸内環境が整い、血液も流れやすい体になることで、体質も変わり冷えにくい…体を燃やしやすい…便秘の解消…結果、健康的なダイエットにもなります。
温活を行う上で、気をつけることで、効果がアップする5つのルールがあります。
冷えとり食べ物のルール(1)5つの冷え取り食材の常備食
食生活に取り入れることですぐに効果が得られる食材は、しょうが・ねぎ・にんにくです。
- しょうが…しょうがに含まれるショウガオールという成分は、血液の循環を促して体をぽかぽかに!
- ねぎ…ねぎに含まれている硫化アリルには、血行を促して冷え性の改善になります。
- にんにく…にんにくに含まれているスコルジンにも、血行を促して冷え性の改善になります。
いつもの料理に、必ず三大冷え取りの食材をプラスすることで、体がぽかぽかするので効果を感じられます。
その他にもとうがらしやシナモンなども効果を得ることができます。
- とうがらし…とうがらしのカプサイシンは、細胞に直接働きかけ、活発になります。
- シナモン…シナモンにシンナムアルテヒドという香り成分が含まれていて、血管(毛細血管)をきれいにして血行を促進させます。
とうがらしは即効性がありますが、汗をすぐにかくので、食べた後に体を冷やさないように気をつけましょう。
冷えとり食べ物のルール(2)体を温める食材を積極的に摂る
食べ物には体を温める作用のある漢方で言われる“陽性”と、体を冷やす“陰性”の食材があります。
体を温めるために“陽”の食材だけを食べていればよいという訳ではありませんが、夏などは体を冷やす目的で上手に“陰”の食材を使ったり、ほてりがひどいときにも有効なのです。
陰陽の食材の特徴を捉えて、献立で組み立てることができたら、体調などの様子をみながら最高の食事ができます。
まずは、陰陽の食材の特徴として、根野菜の多くは体を温め、トマトやなすなどのぶら下がっている野菜は体を冷やします。
気候の関係上、夏野菜は体を冷やし、冬野菜は体を温めるものが多い傾向にあります。
例えば、ねぎは中庸(冷えも温めもない)よりの陰性の食材ですが、硫化アリルという成分と他の相乗効果によって、体を温めてくれます。
唐辛子も陰性ですが、カプサイシンという成分で、体が温かくなりますが、汗を出すので体を冷やさないようにすることに注意します。
何事もバランスが大切です。
中庸に近い穀類を中心に、陽性の根野菜と陰性の野菜を季節に合わせて調整するのですが、旬の食べ物を多めに摂ることで、自然に調整できます。
陰と陽の早見表を参考にしてみてください。
冷えとり食べ物のルール(3)血行が良くなる食材を意識する
食事のメニューを考えるときや外食先、何を食べたら温活になるのか?
5つの冷え取り食材の常備食は、取り入れるとしても、他の食材で気をつけることは…?
まず、体を温めるのに大切なのは、“タンパク質”です。
できることなら日本人のDNAが好む、豆類などの植物性タンパク質で摂りたいところですが、体を温める肉や魚もメニューに加えて、筋肉や血液を作って、体を動かすエネルギー源となり、体を温めてくれます。
筋肉量が多いほど、体温が上がります。
タンパク質が多い食材
豆類(高野豆腐・油揚げ・きな粉)・魚類全般(鰹節・煮干し・まぐろ…)・肉類全般(鶏ささみ・豚ヒレ・鶏むね肉・ローストビーフなど)海藻類(焼きのり・昆布など)乳製品(パルメザンチーズなど)芋類(長いも・ジャガイモなど)など
しかし、肉を摂りすぎると血中コレステロールが増えて血がどろどろになるので、サラサラ効果がある酸化リアルが含まれている野菜や、血液サラサラ効果がある食材を摂ります。
酸化リアルが多い食材
ネギ・玉ねぎ・にんにく など
血液サラサラ食材
青魚・赤身魚・海藻類・大豆製品・お酢・梅干し・ネギ類 など
私はお肉を食べるときは、必ず“ネギ・玉ねぎ・にんにく”
この3つのどれかは加えるようにして調整しています。
そして、もうひとつ大切なのは、“ビタミンE”。
ビタミンEは、毛細血管の血行をスムーズにして体を温めます。
そして、ホルモンの分泌が乱れている人は、体温調整を司る自律神経はホルモン分泌と栄養を交差しているので、ビタミンEで整えるようにします。
ビタミンEが多い食材
煎茶の茶葉・抹茶(粉)・とうがらし・モロヘイヤ・大根葉・かぼちゃ・高野豆腐・アユ・いわし・うなぎ・鯛・はまち・桜エビ(素干し)・焼きのり・アーモンド・松の実 など
タンパク質を摂って、動物性タンパク質で血中コレステロールがたまらないように血液サラサラ効果の“酸化リアル”を添え、ビタミンEで毛細血管の血行をスムーズにする食材を、主食・副菜などで少しでも摂るようにする…という献立が温活の効果が得られやすいです。
タンパク質とビタミンEが多い食材は、高野豆腐です。
冷えとり食べ物のルール(4)腹八分目で食べ過ぎは冷えに繋がる
ダイエットではないのに、腹八分目にしなければならないのか?
お腹いっぱいになると、体がポカポカして眠くなりませんか?
食事をすると、消化するために胃腸などの臓器が動き出して、運動をしたかのように体温が上がります。
食べることで血中コレステロールがが増えて血がドロドロになって、体の隅々まで血液が行き渡らなくなって、冷えてしまうのです。
そして、消費エネルギー以上の摂取エネルギーを摂ってしまうと、余った分は中性脂肪に変えられてしまいます。
もう少し食べたいなぁ…というタイミングでは、抗菌作用がある緑茶や、体をさらに温めてくれるルイボスティー、気持ちが落ち着くハーブティーなど、自分が得たい効果のある水分を飲むことをおすすめします。
冷えとり食べ物のルール(5)温かいスープを添えて体を労わる
熱々のス味噌汁やスープなどをいただくと、体全体の血行が良くなって内臓も直接温まりため、冷えた体を素早くあたためるのにとても有効です。
具材は陽性を使うか、陰性寄りの具材を使うときは、醤油や味噌のような体を温める作用の味付けにする工夫をします。
三大(ネギ・しょうが・にんにく)食材を使った、冷え取りのスープは体を温めてくれるので、是非作ってみてくださいね。
体あたため冷え取りスープ
材料(2人分)
- 長ネギ 2/3本
- しょうが 1片
- にんにく 1片
- だし(無添加顆粒でもOK)
- 水400cc
- 油(ごま油・エクストラバージンオイルなど良質な油)
- 塩 小さじ1/2
作り方
- 長ネギ・しょうが・にんにくをみじん切りにする
- 鍋に油を熱して、焦げないように長ネギ・しょうが・にんにくを炒めます。
- 香りがたったら、水400ccで作ったダシを注いで、ひと煮立ちさせて塩を加えて味を整えます。
体を温めてくれる温活簡単なスープで、私はごま油でつくるのが大好きです。
塩を加えるのではなく、発酵食品の味噌で味付けをしたり、キノコ類を加えてもおいしいです。
生姜は粉末タイプをもっていると、味噌汁や紅茶などでも気軽に使うことができるので、ひとつもっていると温活が楽にできます。
体が温かいと、多くの未病の改善に繋がります。
体を温める食材を、ちょっと意識して、36.5℃の体温を目指しましょう。
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