冬の養生法|注意すべき生活と食養生~食べたい食材と冬の薬膳

「養生」というと、とても古めかしくて決まりごとが多く、めんどうなイメージがあります。

しかし難しいこともなく、早寝早起き・寒い時は体を温め、暑い時は体を冷まし、イライラしたらリラックスができるようにする…という、あなたが自然に行っていることもあると思います。

「養生」は病気を治すというよりも、健康的な体を作ろうと考え、本来もっている生命力を最大限に引き出すように過ごす手段です。

日本には四季があり、それぞれの季節の気候は大きく変化していきますが、私たちはそれに適応しながら健康を維持しています。

季節の合わせて病気にならないようにするには、それぞれの季節に合った「養生」が必要です。

バランスのとれた食事・適度な運動と休養・心のケアと、無理をしないで自然と調和して暮らせるように、四季別により気を付けると良い特徴を綴っています。

冬の養生法:注意すべき生活と食養生

日差しが弱まって寒さに耐える冬ですね。

自然界の植物や動物たちは、自然の流れに従って、冬眠したりとひっそりと静かに生きています。

漢方では活気あふれる春を迎えられるように、冬は「エネルギーを蓄える季節」と考えています。

ギラギラした夏を過ごし、秋では冬の蓄えのために、おいしい旬の食べ物が多く、冬ではできるだけ気力や体力を消耗しないように過ごしていきます。

冬の養生ポイント:気力・体力を備える

寒さと乾燥で免疫力が低下する冬。

一年で不調になりやすい時期でもあります。

冬の体力や免疫力を維持するためにも、冬では五臓の「腎」がエネルギーを蓄える働きをしてくれています。

「腎」は生命活動に重要な精気を蓄えている五臓についての関連記事。

冬になるとトイレが近くなりませんか?

それは、寒さで汗が少ない冬で、不要な水分を尿として排出させているのですが、その働きをするのが「腎」で、水分代謝を司る働きがあります。

「腎」に負担がかかると、水分が上手に排出されないため、体や顔が浮腫んだり、泌尿器系のトラブルを起こしやすくなります。

疲れた「腎」を守るために、食事と入浴・衣類などで寒さ対策をしっかり行うことが大切です。

冬は、気力と体力を体に蓄えるように心がけ、春を迎えられるようにしましょう。

冬の養生ポイント:体を冷やさないように気を付ける

冬に限らず体を冷やさないようにするのは、年間通して必要です。

特に体の芯から冷やしてしまう冬は要注意。

温かい食べ物は、冬では体が求めると思いますが、ファッションを優先してしまい、衣類に気を付けることを怠りがちになります。

衣類を上手に調整すべき部位は、首・腰・足元です。

「腎」のある腰は、必ず温かい衣類を身に着けて冷やさないようにしましょう。

そして、室内温度にも注意です。

汗をかくほどの暖房によってかく汗は、運動をしてかく汗とは違います。

冬なのに室内温度が高く汗をかくと、冬の間に蓄えておきたいエネルギーが汗とともに、いっしょに出てしまいます。

その上、外との激しい気温差が体に大きな負担をかけてしまうので、室内温度には気を付けるようにしましょう。

冬の養生ポイント:睡眠時間を意識してたっぷりと!

運動や仕事をすることだけが体力を消耗してしまうことではありません。

寒さも体力を消耗してしまうので、冬は他の動物と同様に睡眠をしっかりとる必要があります。

睡眠で疲れた体を休めるためにも、冬は早めに寝ることをおすすめします。

そして、寒い冬では太陽がのぼる前は、体を冷やす時間になってしまうので、朝日がのぼってから起きるという習慣を意識してください。

寒い冬なので、布団の中でぬくぬくしていたいと思うので、わざわざ朝日がのぼる前に起きる人は少ないと思いますが、少しでも体を冷やさないように意識して行動しましょう。

冬の備えのための食事を意識:食べたい食材と冬の薬膳

冬の寒さの栄養を受けやすいのが、五臓の「腎」です。

その「腎」を助ける食材は、体を温める旬の食べ物に多く含まれていますが、特に黒い食材に弱った「腎」を元気にしてくれる働きがあります。

とにかく冬は体を温めることを第一に考えて食べるようにしましょう。

羊肉が体を温める食材としてあげられますが、なかなか気軽に入手し食べられる食材ではありませんね。

体をあたためる代表的な食材は、鶏肉・えび・長ネギ・玉ネギ・かぼちゃ・にら・くるみ・シナモン・とうがらし・八角・熱した生姜などです。

弱った「腎」を元気にする食材は、黒きくらげや黒ゴマ・黒豆などの黒い食材で、血を増やし血行を良くして体を温めてくれます。

免疫力をアップさせるためには、きのこ類がおすすめ!

そして、冬の風邪の予防として、気軽にビタミン補給ができる柑橘類のみかんが市場に多く出回ります。

不足してしまいそうな野菜は、体を温める鍋料理に使われる食材で補えます。

具体的な旬の食材は次のページで紹介します。

具体的なおすすめ冬の食材の話

冬の養生法|おいしい旬の食材と薬膳のポイント3つ

↓当ブログ:新型コロナウイルスのページ


↓今月の健康プログラム 目次ページ↓




ベルメゾンネット


東洋人である日本人のDNAによる体質をいかした食事を心がけて…♪

The following two tabs change content below.
【「和漢膳料理研究家」女子栄養大学にて食生活指導士・漢方養生士・中医薬膳士・防災士・ペット食育士】 生涯学習コーディネーターとして、学校支援地域本部事業や成人の学習支援に参加し、生涯学習の振興発展に寄与することを目的とする自治体に登録し、公共地域の活動に参加しています。講演内容は、子どもの食育・成人の療養食・防災食・動物の「食」について、企業相談や地方講演を行っています。

関連記事

  1. 冬の養生法|食べておきたい旬のおいしい食材と薬膳ポイント3つ…

TOMOIKU総合サイト

「TOMOIKU総合サイト」は、自分らしい生き方や働き方、居心地のいいものに触れ、人生をプラスに変えて暮らしをデザインする生活情報サイトです。

子ども目線ではありませんが、同じ内容を社会の問題点として注目し、子どもの未来に関わるあらゆる情報をお届けしています。

http://tomoiku.com/

 

“漢方養生士・中医薬膳師・女子栄養大学食生活指導士”として「薬膳・ローフード・スローフードの健康的な食事」
“LOHASライフスタイリスト”として「ロハスな生活」
“愛玩動物飼養管理士&ペット食育士”
として「犬・猫・うさぎの食事」
“保育士”
として「子供の悩み相談」
“AFP(アフィリエイテッド・ファイナンシャル・プランナー)”として、企業コンプライアンス・ライフプラン・金融、保険など6つの専門分野など、企業相談や地方講演と地域の活動を行っています。

ご質問の返答は管理人“TOMOIKU京子”個人の考えが含まれます。TOMOIKU記事にまとめてお答えしています。お問い合わせから気軽に質問してください♪

tomoiku21century-01

一般社団法人 日本共育ライフ協会内
(合)共育生活研究所

tomoiku21
サイトマップで情報を探せます!

  1. 2022.06.24

    7月文月「暮らしの歳時記365日」四季の流れで心と体を整…

  2. 2022.06.01

    【6月・水無月】旬の食材を生かして、胃を休めて夏に耐えら…

  3. 2022.05.31

    6月水無月「暮らしの歳時記365日」四季の流れで心と体を…

  4. 2022.05.26

    夏の養生法|食べておきたい旬のおいしい食材と薬膳ポイント…

  5. 2020.07.19

    納豆の栄養はスゴイ!夜食べるとパワーUP!+αで食材で効…

  6. 2020.07.18

    ホールフードWholeFoodの一物全体食は丁寧な暮らし…

  7. 2020.07.17

    雑穀は昔からの健康法!1食で30品目の栄養を手に入れる方…

  8. 2020.07.16

    「厚揚げ」大豆加工品でおすすめ!厚揚げ・木綿豆腐・絹豆腐…

  9. 2020.07.15

    小豆(あずき)効果は?薬膳「解毒のお薬」10日に1食は小…

  10. 2020.07.14

    大豆・黒豆・枝豆の違い「畑の肉」の栄養効能を適度に取り入…

  1. 2022.05.31

    6月水無月「暮らしの歳時記365日」四季の流れで心と体を…

  2. 2022.05.26

    夏の養生法|食べておきたい旬のおいしい食材と薬膳ポイント…

  3. 2020.07.19

    納豆の栄養はスゴイ!夜食べるとパワーUP!+αで食材で効…

  4. 2020.07.18

    ホールフードWholeFoodの一物全体食は丁寧な暮らし…

  5. 2020.07.17

    雑穀は昔からの健康法!1食で30品目の栄養を手に入れる方…

  6. 2020.07.16

    「厚揚げ」大豆加工品でおすすめ!厚揚げ・木綿豆腐・絹豆腐…

  7. 2020.07.15

    小豆(あずき)効果は?薬膳「解毒のお薬」10日に1食は小…

  8. 2020.07.14

    大豆・黒豆・枝豆の違い「畑の肉」の栄養効能を適度に取り入…

  9. 2020.07.13

    枝豆のスゴイ効果「栄養成分を凝縮させる下ごしらえ」ダイエ…

  10. 2020.07.12

    アーモンド・ナッツ類のメリットとコツ!1日食べる量は何粒…

  1. 2020.06.06

    【梅の効果】食中毒やピロリ菌の予防!2週間後に飲む梅酒と…

  2. 2020.06.05

    生活習慣病予防薬膳レシピ【ホタテの炊き込みごはん】帆立効…

  3. 2020.05.29

    腸内環境を改善して免疫力アップダイエットのポイント3つ【…

  4. 2020.05.17

    トウモロコシの皮・ヒゲは捨てない!利水作用「とうもろこし…

  5. 2020.05.17

    デトックス・免疫力UP・腸内環境を整えるメニューづくり3…

  6. 2020.05.13

    たんぱく質食材をマリネにする効果「豆と魚介マリネ料理」薬…

  7. 2020.05.12

    夏の養生法|注意すべき生活と食養生~食べたい食材と夏の薬…

  8. 2020.05.11

    ぬかづけの19倍の乳酸菌「水キムチ」効果!とぎ汁不要の安…

  9. 2020.05.10

    酵素が豊富なラディッシュ(二十日大根)効果!顆粒だしを使…

  10. 2020.05.07

    香辛料の山椒(サンショウ)と花椒(ホアジャオ)の違い・効…

ベルメゾンネット