Contents
健康への早道は栄養素のバランス
私達の健康を司る「食事」で、45~50種類の栄養素をバランスよく摂取することが、健康への早道です。
嫌いだからと野菜などの一定の群の食べ物を摂取しないことや、体に良いからと一部のものだけを多く摂りすぎても、健康障害になります。
体に負担のかからないバランスの良い体型を維持できませんし、生活習慣病のような未病状態になってしまいます。
外食ではカレーやスパゲッティなどの一品物よりも、定食のように様々な食材を使っている食事を摂ることが理想です。
特に、成長している子供達には、栄養素を意識したメニューにすることで、心身ともに様々な困難にも耐えられる社会人になることから、食事は一番気をつけてあげたいことです。
生命維持や成長に必要な5大栄養素と健康へ導く7大栄養素
45~50種類の栄養素は大きく5つに分けられ、非栄養素食品因子を加えて、「7大栄養素」が重要であることが基本になりました。
非栄養素食品因子とは、栄養素を似た働きをする食品因子で、食物繊維やファイトケミカル・ポリフェノールなど、抗酸化作用や免疫力などが期待され、研究も進み注目されている分野です。
- 3大栄養素…炭水化物・脂質・タンパク質
- 5大栄養素…炭水化物・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラル
- 7大栄養素…炭水化物・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラル・食物繊維・ファイトケミカル
学生の頃、3大栄養素と5大栄養素は習いましたね。
昭和時代は食物繊維の働きについては注目されていなかった記憶もあり、栄養があまりない…なんて言われていたモノが多くありました。
モヤシやナスなども今では私達の食事の中でも大きな働きをしてくれていることがわかりました。
それは非栄養素食品因子の近年の研究の成果でもあります。
その成果から、5大栄養素に食物繊維とファイトケミカルが追加され、7大栄養素が生きていくための食物として需要なポイントになりました。
7大栄養素の体内での主な働き
前ページ「栄養素と栄養の違い!栄養とカラダのしくみ-暮らしの栄養学」では、栄養素が体内で栄養になり、3つの働きをすることを説明しています。
【体内でのおもな働き】
- エネルギー源
生きるために必要なエネルギーを供給する栄養素で、糖質とタンパク質は、それぞれ1gあたり4Kcal・脂質は9Kcalのエネルギーを生み出します。 - 体の組織をつくる
骨や組織、筋肉や血液などをつくる栄養素で、タンパク質は、体中の細胞やホルモン、酵素、遺伝子、免疫物質、カルシウムは骨や歯の材料になっています。 - 生理作用の調整
各機能を調整する栄養素で、代謝・免疫・抗酸化作用の活性や、生体システムを円滑にする働きがあります。
7大栄養素が複雑に絡み合っていることから、食事では多くの種類の食材を使って、栄養素を余すことなく栄養がとれるように、効率よく食べることがすすめられているのです。
炭水化物-3大栄養素・5大栄養素・7大栄養素
糖質+難消化性繊維の総称で、脳や体を動かすエネルギーとなります。
1gあたり4kcalのエネルギーになり、1日に必要なエネルギー量の約50~60%を炭水化物から摂取しています。
糖質には単糖類・オリゴ糖・多糖類(デンプン・食物繊維など)があります。
特に穀物に多く含まれています。
主に含まれている食べ物:ご飯・パン・麺類・いも・果物・砂糖など
脂質–3大栄養素・5大栄養素・7大栄養素
基礎代謝(体温を保つなど)や身体活動(体を動かすなど)に使われ、ホルモンの材料や細胞膜の成分になります。
脂肪、リン脂質、コレステロールの3つのタイプがあり、脂肪はグリセロールという物質に飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸がくっついたものです。
体内で作ることができない必須脂肪酸(リノール酸やαリノレン酸など)が含まれていて、脂質の大部分は中性脂肪です。
1gあたり9kcalのエネルギーなり、三大栄養素のうち最も高いエネルギーです。
主に含まれている食べ物:植物油、バター、ラードなど
タンパク質-3大栄養素・5大栄養素・7大栄養素
体の大部分はタンパク質でできています。
個体によってアミノ酸の組成が違い、必須アミノ酸をバランスよく含んでいるのが、「良質タンパク質」と言われます。
食品中のタンパク質の約20種類のうち8種類は人体で合成できないので、消化の過程でアミノ酸に分解されます。
アミノ酸のうち、体内で合成できないものを「必須アミノ酸」と呼び、必須アミノ酸のバランスがよいものが「良質タンパク質」と言われています。
必須アミノ酸の量を元に計算したものを「アミノ酸スコア」と言い、スコアの数値が100に近いものほど良質なタンパク質なのです。
アミノ酸スコアが100のものは、大豆・鮭・イワシ・シジミ・牛乳・卵・牛サーロイン・豚ロース・鶏むね肉などです。
主に含まれている食べ物:肉類・魚介類・卵・乳製品・豆類など
ビタミン-5大栄養素・7大栄養素
身体の調子を整え、他の栄養素が効率よく働くための手助けをするので、複合的な効果があるのです。
ビタミンは炭素・水素・酸素・窒素などを含む有機化合物で、複雑な科学構造を持った栄養素です。
水に溶けない脂溶性のビタミンと水溶性ビタミンに大別され、合計13種類が確認されています。
- 水溶性ビタミン(水に溶ける)
体外へ排出されやすい
ビタミンB1、B2、B6、B12、C、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン - 脂溶性ビタミン(油脂に溶ける)
油と一緒にとると吸収がよくなり、排出されにくい
ビタミンA、D、E、K
主に含まれている食べ物:緑黄色野菜・果物・レバーなど
ミネラル-5大栄養素・7大栄養素
体の組織をつくり、生理作用の調整しますが、体内で合成されないため食事から摂取する必要があります。
元素記号で表される物質です。
- 多量ミネラル…まとまった量の摂取が必要
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、塩素、硫黄 - 微量ミネラル…必要量が微量摂取
鉄、亜鉛、マンガン、銅、ヨウ素、セレン、クロムなど
主に含まれている食べ物:小魚、海藻、牛乳、乳製品、果物など
食物繊維-7大栄養素
体内では消化することのできない成分です。
- 不溶性食物繊維-水に溶けにくい
胃腸で水分を吸収してから腸を刺激して蠕動運動を活発にします。
穀類・きのこ類・イモ類・豆類など - 水溶性食物繊維-水に溶ける
大腸で発酵してビフィズス菌などを増やす整腸効果があります。
海藻類・果物・野菜など
主に含まれている食べ物:穀類・きのこ類・イモ類・豆類・海藻類・果物・野菜など
ファイトケミカル-7大栄養素
ファイトケミカルは植物に含まれる化学物質で、抗酸化作用があり、活性酸素のスカベンジャー(掃除屋)として注目されています。
体の酸化の原因の活性酵素にファイトケミカルはくっついて、酸化を防いでくれます。
抗酸化食品としてブルーベリーに含まれる“アントシアニン”・緑茶に含まれる“カテキン”などで、代表的なファイトケミカルは「ポリフェノール」です。
ほとんどのファイトケミカルには活性酸素を無害化する働きがあり、生活習慣病や老化を防いでくれます。
このように、ダイエットで単品だけを食べ続けたりしているとバランスが崩れて、体調不良となります。
45~50種類の栄養素は「生命の鎖」です。
バランスよく食べることで鎖が切れなくなり、健康へと導いてくれるのです。
↓当ブログ:新型コロナウイルスのページ↓
↓今月の健康プログラム 目次ページ↓
東洋人である日本人のDNAによる体質をいかした食事を心がけて…♪
日本人(東洋人)の体質を基本に、温活・腸活・菌活を意識して、生活習慣と食生活を心がけましょう。
DNAフードゆるラボ 関連記事
最新記事 by TOMOIKU 京子 (全て見る)
- 7月文月「暮らしの歳時記365日」四季の流れで心と体を整える - 2022年6月24日
- 【6月・水無月】旬の食材を生かして、胃を休めて夏に耐えられる体の対策! - 2022年6月1日
- 6月水無月「暮らしの歳時記365日」四季の流れで心と体を整える - 2022年5月31日