甘酒は、夏の栄養ドリンクなどと、女性の美容に良いと流行りました。
飲むのが飽きてしまったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
甘酒は、麹菌が多い食品で、ドリンクとして飲むだけではなく、料理にも使えます。
甘酒を使って、新型コロナウイルスに対抗すべき「免疫力アップ」の料理の作り方を紹介しています。
塩麹が苦手な方は、是非「甘酒」を料理に取り入れてください。
Contents
甘酒は江戸時代から滋養強壮の効果を利用した日本の伝統食
甘酒は初詣でいただいたり桃の節句でいただく冬から春のイメージの方が多いのではないでしょうか。
甘酒は江戸時代から「栄養ドリンク」として重宝していました。
冷房などなかった昔は、質素な食生活で体力がなく、下水道が完備していない時代は蚊が多かったため睡眠不足となり、体力がないご老人や赤ちゃん・病弱者など夏を越すのが厳しかったのです。
そのような時代と環境から「甘酒は夏の滋養強壮」として、夏の体力回復の栄養ドリンク、特効薬のような効果が期待されていたのです。
夏の風物詩として俳句の夏の季語にもなっています。
その日本の伝統食「甘酒」は、海外でも認められた発酵食品です。
健康と美容に敏感な女性達の間で、マクロビオティックという食事法が話題になっていますが、マクロビオティックでは精製された砂糖の代わりに、ハチミツやメープルシロップなど、より自然に近い甘味料を使うのが原則で、甘酒もその仲間に入っているため、海外での需要が高まっているのです。
日本の伝統食「日本人の食の知恵」が海外の健康を重んじる方々に愛されることは、とても嬉しいですね。
そして、日本人DNAに合う最も有効な麹菌なので、毎日食べられるといいですね。
美容に健康に!甘酒の驚く効果
ただ単に成分表の確認をしても、甘酒の良さは語れません。
「発酵食」という視点で甘酒を考えてみましょう。
以下の内容は、私が漠然と考えていることで医学的的見解ではありません。
発酵食で「細菌系」と「酵母系」は食べやすさや無意識に食品から摂れることが多いですが、「カビ系」の発酵食を摂っている方が少ないように感じます。
味噌汁のダシさえも、顆粒になっている簡単な料理法を利用してしまう方も多いために、残念なことに現代の日本人は「カビ系発酵食品」を摂っていません。
日本は湿気の多い風土なので、日本人はカビに関してはもともと免疫があったと思うのです。
それが、現代は抗菌!抗菌!と徹底してしまったために、カビに対する抵抗力が低くなっている上に、カビ菌を体内に入れることさえもしていないので、アレルギーなどの形で体が悲鳴をあげているのではないか?
住空間を掃除して衛生的な生活をすることは当たり前のことなので「抗菌」というイメージをしないでくださいね。
抗菌に神経質になっている方と接していると、発酵食品が嫌いな方が多いような気がします。
匂いや発酵=腐ってる?と勘違いされてしまうこともあり、無意識に拒否をしていて食べないことが多いのかもしれません。
もし花粉症やアレルギーに悩んでいらしたら、「発酵食品」を意識して食べる「菌活」をしてみてください。
薬ではないので即効性はありません。
薬膳の教室の生徒さんは、甘酒や塩麹を継続して料理に使用していることで、少しずつ改善されている方が非常に多いです。
甘酒には2種類あります。
米麹の甘酒:ノンアルコールで米麹とお粥とお水だけで、発酵させてつくられ加糖しなくても甘い
酒粕の甘酒:アルコールが残っていて、酒粕とお砂糖とお水で、煮溶かしてつくられたもの
健康や美容に適しているのは、ノンアルコールであることと、無加糖であることから、子供や妊婦・病弱の方でもおすすめできる米麹でつくられた甘酒です。
麹菌は「酵素の宝庫」!菌活をしよう!
生まれながら、私たちはある程度の酵素を潜在酵素として持っているのですが、現代の食生活で体内で育てきれていません。
麹菌は「酵素の宝庫」と言われて、代謝に関わる酵素が100種類以上含まれているのです。
酵素の働きと種類のまとめ
- 潜在酵素:生まれ持っていて、一生のうちで作られる限りある酵素
- 消化酵素:私達の食べ物を消化するための酵素
- 代謝酵素:あらゆる生命活動(消化以外)に使われる酵素
- 食物酵素:消化酵素と同じ役割をしている酵素
甘酒の栄養効果「飲む点滴」「飲む美容液」自然界の栄養ビタミンドリンク
甘酒は蒸した米からつくられる米麹にお湯を加えて温めるとできる、日本の伝統的な甘味飲料です。
成分分析ではブドウ糖が極めて高く20%以上あり、砂糖を入れなくても甘いのは100%ブドウ糖の甘味です。
麹菌が米の表面で繁殖する時、ビタミンB1・B2・B6・ビオチン・パントテン酸など健康に不可欠のビタミン群を多量につくり、このビタミンの吸収率は90%以上と言われているので、サプリメント以上なので、「飲む点滴」自然界の栄養ビタミンドリンクなのです。
サプリメントと言わず、点滴と言われているのは、この「吸収率は90%以上」という凄さからです。
朝から元気が出ず、栄養ドリンクを飲まれている方!
天然栄養ドリンクの甘酒は、脳が活性に働くために必要な糖質によって、集中力・やる気など1日を有効にするよう導いてくれます。
糖質が満足に脳にまわらないと、脳は筋肉のタンパク質を糖に変えて栄養源にします。
このようなことを繰り返している結果、太りやすい体質になるのです。
ダイエットに糖質は大敵とされていますが、糖質は朝に摂ることで体の栄養源となるので、安心で安全なダイエットになります。
私達の体の約20%はアミノ酸でできているので、細胞やホルモンなどを形成する機能を担っていて、体内で合成できないため食品から栄養分を補わなくてはならないのですが、甘酒には必須アミノ酸が多く含まれています。
病院で行う点滴の内容は、ブドウ糖・必須アミノ酸・ビタミン類です。
その内容は、甘酒そのもので、先人の知恵である発酵食品の奇跡が、現代の医学に繋がり、甘酒は腸内細菌を整えてくれる「飲む点滴」なのです。
飲む点滴「甘酒」の効果!腸を整え免疫力を高める食品
腸を整えることで、免疫力がアップすると言っても過言ではありません。
昔の人は、科学的根拠がないにも関わらず、甘酒の効果を十分理解していました。
江戸時代では夏バテ予防の飲み物として町で売り歩く甘酒屋さんが名物になるほどです。
甘酒が免疫力をアップさせるのは、腸を整え便秘予防ができるからです。
便秘は万病のもとですので、腸について気になる方は、関連記事をご参照ください。
【甘酒の免疫力を高める効果の特徴】
- 腸内環境を整えて便秘の予防
甘酒には食物繊維やオリゴ糖も豊富に含まれています。「麹菌+食物繊維+オリゴ糖」は、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えてくれる働きがあります。そして、麹菌は、たとえ死骸となっても腸内にいる善玉菌の餌となりますので、免疫活動を活性化させて免疫力を高める効果があります。 - 消化吸収を助け胃腸に優しい
麹菌には一緒に摂った栄養の消化吸収を助けてくれる働きがあるため、胃腸にも優しいのです。そして、麹菌によって甘酒に含まれるブドウ糖は既に分解されているため、効率よく体内にエネルギー源を吸収できます。アミノ酸・ビタミンB群・ミネラルなどが豊富に含まれていますが、その成分は点滴と同じなので「飲む点滴」と言われています。 - 血行と代謝を促進させる温活効果
甘酒は毛細血管の隅々にまで体が求める栄養素を届け、老廃物を流して体の流れをスムーズにしてくれます。そして、ビタミンB群を豊富に含んでいるので、血行と代謝をアップさせます。
ウイルスに対抗できる「免疫力の強化」は、温活・腸活・菌活が基本になります。
コロナウイルスの記事「免疫力を高める方法」の関連記事
【 具体的な甘酒効果 】
- 生活習慣病を予防
中性脂肪やコレステロールやを減らし血糖値の上昇を防ぐ作用があることから、肥満・動脈硬化・心臓病・糖尿病・脳卒中などの生活習慣病を予防する働き - 血圧を整える
高血圧の原因となるナトリウムを体外に排泄する作用があるため、腎臓の働きかけによって血圧を下げる効果が期待できる - 疲労回復・免疫力アップ
江戸時代から病中、夏バテなどの特効薬で、疲労回復時や夏バテの滋養強壮ドリンクとして最適 - 精神安定・不眠症・更年期障害
ストレスからくる心身への悪影響を防ぐ働きがあり、不眠症や更年期障害に伴うウツ状態を減らす効果 - 美肌美白・保湿成分・老化防止
麹酸によって、シミの原因となる過剰なメラニン生成を抑え、シミやくすみを防いでくれる効果
ビタミンB群が持つ保湿効果が、肌の乾燥・シミやくすみを改善する美肌効果 - 便秘の解消→ダイエット効果
甘酒に20%近い割合で含まれるブドウ糖は、血糖値をすばやく上昇させ、満腹感を得やすい効果があり、食物繊維やオリゴ糖が、腸内菌のバランスを改善し、それにより腸内環境が整う
発酵食品のいいところが濃縮されて、スゴイ効能を持つ甘酒です。
「玄米甘酒」について効果効能などを紹介しています。
腸を整え免疫力アップ料理の作り方
甘酒を飲むのが好きではない方は、調味料として塩麹・甘麹を使うことをおすすめしますが、甘酒も調味料として十分美味しいひとつです。
甘酒は、甘麹よりも甘いので、みりんや砂糖の代替品と考えると使いやすいと思います。
料理中、砂糖を使うのを減らして、甘酒を使います。
ドリンクとして販売されている砂糖を添加されているものではなく、砂糖無添加が理想です。
主菜にかけるソースや、漬け込みダレなどに使うと、麹で肉や魚が柔らかくなり、美味しくなります。
和風のパスタソースや、味噌料理の時も甘酒を加えるとまろやかになります。
例)
【白みそダレ】
甘酒と西京白みそを好み合わせて、魚に漬け込んだり、たれとして使う。
【赤みそダレ】
炒め物の時、赤みそ大さじ1・甘酒小さじ2ぐらいの割合で加える。
【丼ものの汁】
玉ねぎを使った丼ものの場合、だし240ml位・甘酒大さじ3・醤油大さじ2ぐらいの割合
【汁物】
だし150ml・甘酒120ml・豆乳100ml
まずは、甘味と少しづつ料理に加えてみてください。
追々レシピをアップしていきます。
甘酒の様々な作り方は関連記事にて紹介しています。
現代は昔よりは長寿になっています。
医学の発展によって、私たちは技術と薬に守られていますが、少しでも健康でいられるように、体をつくり腸内でおきている様々なメカニズムを知って、「食生活」をちょっと見直しみてはいかがでしょう。
コンビニで食事を摂ることもあるでしょう…
病気で咀嚼が大変な方もいらっしゃると思いし、お料理で健康管理ができる環境の方ばかりではありません。
そんな時、飲むだけでいい「甘酒」は、街のあっちこっちで売られている一般的なドリンクで便利です。
1日1杯が理想ですが、1週間に1本!それだけでも、免疫力がアップして体は喜ぶのではないでしょうか。
↓当ブログ:新型コロナウイルスのページ↓

↓今月の健康プログラム 目次ページ↓

東洋人である日本人のDNAによる体質をいかした食事を心がけて…♪

日本人(東洋人)の体質を基本に、温活・腸活・菌活を意識して、生活習慣と食生活を心がけましょう。
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