抗がん療法と生活習慣病予防を意識しただし汁は前ページでご紹介しましたが、顆粒だしの半分の成分が塩と砂糖である事実など、減塩問題も考える角度を変えてみれば、簡単なことであることがわかりました。
みそ汁の適温は?豆知識
味噌汁は65度を超えると旨みの成分が出なくなってしまいます。
おだしが沸騰して具に火が通ったら一度火を止めて、沸騰を沈めてから味噌を溶き入れるのが、美味しくいただける味噌を入れるタイミングです。
人間の味覚には、体温と25度以上の差があると温度の刺激を受けて美味しく感じるので、個人差はありますが、62℃以上が適温です。
しかし、みそ汁の乳酸菌を死滅させない温度は50℃とされているのです。
次は、味噌について検証します。
Contents
危険な添加物を避け「味噌」を安心して選ぼう!
味噌は日本人の食生活に欠かせない伝統的な食品で、世界でも注目されている食品です。
そのみそ汁に抗がん効果があっても、使用する味噌が適切でないと意味がありません。
効能や効果を期待する味噌を選ぶときに大切な事は、パッケージの表示の見抜き方だと思います。
危険な味噌を見抜くために、まず、『味噌』の種類と効能についてです。
味噌を知ることは、生活習慣病の予防や抗がん効果を知ること
味噌の種類は全国地方別に特徴があります。
味噌は米味噌、麦味噌、豆味噌と3種類に分けられますが、それは麹の原料の違いによるもので、あくまで主原料は大豆です。
主なる原材料が「大豆」なので、遺伝子組み換えの大豆に関する表示に注意した方がいいでしょう。
味噌の原材料は大豆・麹・塩です。
大豆、麹、塩以外のものが入っているものは添加物が多く、本物の味噌ではありません。
「アミノ酸」という添加物や化学調味料やだしなどが入っているものが多く、天然のアミノ酸ではないですし、だしには塩や砂糖で旨みを追加している添加物まみれの味噌です。
味噌の種類
味噌は麹によって分けると3種類に分けられます。
- 麦味噌・・・麦麹
- 米味噌・・・米麹
- 豆味噌・・・豆麹
代表的な味噌の種類
- 信州みそ…長野県内で製造されている山吹色の辛口味噌。塩分11~13%
- 豆みそ…豆こうじで作られている味噌で八丁味噌が有名。塩分10~12%で濃厚な味が特徴
- 麦みそ…麦こうじを使って作られていて、こうじの割合によって色が異なる。塩分9~11%
- 赤みそ…米の生産量の多い地方で作られる米みその代表格。塩分11~13%
- 白みそ…米こうじを使った甘い味噌で、塩分は6%ほどと味噌の中でも低く、西京味噌とも呼ばれる。
それぞれの味噌とも、仕込み時期、発酵時間などが違い、豆みそは2年以上もかけて作られるため、発酵時間が長いので、他の味噌にはない栄養があります。
味噌の栄養成分は万能だった!
味噌はお米を主食とする日本人に不足しがちな必須アミノ酸(リジン、スレオニンなど)やビタミン類が、味噌の原料である大豆の発酵によって多量に生成され、栄養価はさらに優れたものになっていますを補ってくれる食材です。
主な栄養成分は、必須アミノ酸8種類がすべて含まれ、生命を維持するために不可欠なものです。
その他に、、ビタミン(B1・B2・B6・B12・E・K・ナイアシン・葉酸・パントテン酸・ピオチン)、無機質(ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウム、リン・鉄・亜鉛・銅・ヨウ素・セレン・クロム・モリブデン)、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸、食物繊維などが含まれています。
発酵食品「味噌」の効果は抗がん作用や生活習慣病予防だけじゃない!
血中コレステロール値が上昇すると、動脈硬化などの血管の病気が促進され、血栓症、脳梗塞、心筋梗塞などの原因となることが知られていて、コレステロール対策こそ、心臓疾患を予防する鍵といえます。
動脈硬化、高血圧、心臓病を予防するリノール酸やサポニンを含んでいるので、欧米に比べて日本人に心臓病が少なかった理由の一つは、みそ汁を代表とする大豆食品を食べる食文化を継承してきたからだともいえるようです。
骨粗鬆症に有効なイソフラボン、ビタミンEを含み、がんや老化を防ぎます。
味噌の乳酸菌が肝臓の解毒作用を助けて、ニコチンやアルコールの害から身体を守ってくれるので、ガンの死亡率が低下し、みそ汁を飲む頻度が高い人ほど胃がんによる死亡率が低い。
「みそ汁の摂取が多いほど乳がんになりにくい」という調査結果が2003年に発表など、抗がん効果が多く報告がされています。
腸を整えることは、様々な病気の予防になります。
発酵食品は整腸作用があるおすすめの食品です。
味噌の効用に関する研究や論文
①みそはがんのリスクを下げる
- 1日3杯以上のみそ汁で乳がんの発生率が40%減少 (厚生労働省研究班 2003年)
- みその塩分は胃がんを促進しない (広島大学・渡邊敦光名誉教授 2006年)
- 喫煙者が毎日みそ汁を飲むと死亡率は低下する (国立がんセンター・故平山雄博士 1981年)
②みそは生活習慣病のリスクを下げる
- みそは脳卒中、痴呆症、心臓疾患などの発症を低下させる (大妻女子大学・青木宏教授 1994年)
- みそ汁のある食事パターンが骨粗鬆症に効果 (㈶癌研究会付属病院・陳瑞東医長 1994年)
- 糖尿病の改善が期待される、みその褐色色素 (女子栄養大学・五明紀春教授 1999年)
- みそには血圧低下作用をもつ物質がある (食品総合研究所・河村幸雄室長 1993年)
③みそは老化を防止
- 発酵によってみそに老化制御機能が生まれる (東京農業大学・小泉武夫教授 1995年)
- みそは熟成過程で抗酸化力を高める物質が生まれる (東京大学名誉教授・大妻女子大学・加藤博通教授 1994年)
- みそには美白効果がある (食品総合研究所・新本洋士主任研究官 1997年)
<みそ健康づくり委員会HP 参考>
安心・安全な発酵食品「みそ汁」を作って健康になるには?
味噌でも様々な味噌が流通されていますが、びっくりするほど高価なものから、安価な味噌まであります。
では…どのように味噌を選んだらいいのでしょう。
通販では全国の味噌を入手することができますが、スーパーでも良質な味噌は売られています。
味噌の選び方
最近、無添加という表示以外に「国産大豆使用」と書かれあるものも多いのですが、実際は輸入大豆も合わせて使っている場合があるようです。
無添加と表示してあるからには心配な残留農薬などは製造過程でほとんど取り除かれているとのことですが、遺伝子組み換え大豆かもしれない不安が残るので、表示を確認すると「遺伝子組み換えではない」と表示されているものと、されていないものがあり、本当は「国産大豆100パーセント」のものを選べば安全ですが、なかなか表示されているものがありません。
味噌を選ぶ時に注意して確認するようにしましょう。
表示されている内容
- 「純正」 保存料や漂白剤を使っていないという意味
- 「無添加」 添加物はもちろん発酵をとめる酒精(アルコール)も使っていない
- 「生みそ」 酒精を添加せず、加熱もせず、酵母を生きた状態でパックしたもの
- 「天然醸造」 自然の気温で一年くらいかけて発酵させたもの
- 「だし入り味噌」 アミノ酸等の化学調味料を加えたもので、塩分が高いものが多い
- 「薄塩」「減塩」 味噌汁が、日本人の塩分摂り過ぎの原因のように言われた事もありましたが、今は、塩分が抑えられています。
「生タイプ」生味噌は非加熱のものを!
味噌は生の状態で生きているので、出荷の前に発酵をとめるために加熱、またはアルコールを
添加されていることがありますが、従来の味噌は、大豆はゆで、つくった味噌は加熱しません。
保存パッケージの技術で工夫されていますが、生の賞味期限は基本的に早い傾向になっていると思います。
非加熱の「生みそ」は発酵を活発にして「酵母菌・乳酸菌」が生きています。
「だし入り」と称した化学調味料(添加物)が入った味噌は注意!
味噌の原材料は「米、大豆、食塩」です。
現在味噌の消費量は下がり続けているため、消費者にとって簡単便利な味噌をつくることは、メーカーにとって必須項目となり、 最近は「だし入り」と称した化学調味料の入った味噌が安価に市場に出まわっているのが現状で、添加物入りの味噌の方が手軽で安いということもあり人気があります。
強いうま味を持つ化学調味料(添加物)が、伝統的な製法で作られる健康的な味噌よりも、 「だし(添加物)入り味噌」の方が多く売れていて、 味噌汁の味を支配しています。
だし入り(調味料(アミノ酸等))味噌を使って味噌汁を作っている人は、 だし汁を取っている人より、ミネラルの摂取量が少なく、添加物を摂取しているという結果になります。
添加物名 | 危険度(3段階) | 用 途 |
---|---|---|
調味料(アミノ酸等) | ★★☆ | アミノ酸系のグルタミン酸ナトリウムや、核酸系のイノシン酸二ナトリウムなどを混合して使用 |
発酵オルニチン | ★☆☆ | しじみ由来ではなく発酵法によって製造されたアミノ酸で、過剰摂取をすると下痢や腹痛を起こす |
私が好んで使用しているお味噌
90歳の老人と2人の孫と犬がいるので、タニタ食堂の味噌は減塩で無添加は魅力的なお味噌です。
みそ汁を8人が1日2回食べるので、味噌の消費が早いため、タニタ食堂の味噌の他に、用途別の味噌も用意します。
とんかつや茄子とピーマンの炒め物なんど、みそ汁ではなく甘味噌として調味料扱いをするのが、濃厚な豆味噌。
生のキューリなどに、直接味噌をのせていただくのは、麦みそ。
豚汁などには、キメがこまかい「合わせ味噌」など、味噌は数種類用意しています。
商品パッケージ | 名称 原材料 特徴 |
---|---|
丸の内タニタ食堂の減塩みそ 原材料 米・大豆(遺伝子組み換えではない・食塩 特徴 無添加・生みそ・20%減塩・糀(こうじ)2倍量 | |
無添加・円熟こうじみそ 原材料 有機大豆(遺伝子組み換えではない・米(国産)食塩 特徴 無添加・有機大豆100%・国産米100%・天日塩100% | |
無添加・こだわってます 原材料 有機大豆(遺伝子組み換えではない・有機米・食塩 特徴 無添加・大豆有機栽培・有機栽培米・天日塩100% | |
調合みそ(赤味噌と白味噌) 原材料 大豆(遺伝子組み換えではない)・米・食塩 特徴 無添加・生みそ・合わせみそ(赤味噌と白味噌) | |
無添加生みそ 原材料 大豆(遺伝子組み換えではない)・米・食塩 特徴 無添加・生みそ・天日塩 | |
長崎麦みそ 原材料 はだか麦・国産大豆(遺伝子組み換えではない)食塩 特徴 無添加・生みそ・はだか麦100% | |
愛知県産大豆100%の大豆みそ 原材料 国産大豆(遺伝子組み換えではない)・食塩 特徴 無添加・国産大豆100%・天日塩 |
何もかも、無添加にこだわったものを用意することは、今の世の中ではとても難しいものになりますし、気持ちに余裕も持たせないと食べることが苦痛にさえなってしまう可能性があります。
病気になりたくないし、生きていくために食べるのであって、あまりにも神経質になってしまい、精神的に病んでしまうのは、本末転倒です。
しかし、現在ガンになってしまったり、糖尿病になってしまったり、食べることをひとつの治療としている方もいるのです。
日本の伝統的調味料である味噌が身近にあり、病気や美容に効果ある食材があるのですから、正しいだし汁で効果ある味噌を使って、おいしく「お味噌汁」をいただき、健康的に明日への活力になって幸せな気持ちで過ごしていただきたいと思います。
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東洋人である日本人のDNAによる体質をいかした食事を心がけて…♪
日本人(東洋人)の体質を基本に、温活・腸活・菌活を意識して、生活習慣と食生活を心がけましょう。
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