3月の春〜初夏に旬を迎える「蛍烏賊・ホタルイカ」
ホタルイカは美味しいだけではなく、様々な栄養素を豊富に含んでいます。
ホタルイカは良質なタンパク質を豊富に含んでいますが、糖質脂質が少なく低カロリーなのが特徴!
一物全体食の「ホタルイカ」の栄養効果と、ホタルイカのボイルがされている春のレシピを紹介します。
青白く光る幻想的な蛍烏賊「ホタルイカの身投げ」
ホタルイカは春の季語にもなっている、有名な春の食材です。
普段は海の深いところにいるのですが、春になって産卵のために海面近くにいっせいに集まります。
海面近くに集まったホタルイカは、海を青白く光らせ、その幻想的な姿は、信じられないような美しさです。
富山の春の風物詩「ホテルイカの身投げ」は、潮の満ち引きで沖に戻れないホテルイカが、外敵への威嚇とカモフラージュで発光し、波打ち際に打ち上げられる様子のことで、蛍のように光ることから「蛍烏賊・ホタルイカ」と言われています。
ホタルイカの発光は、直径0.2mmほどの小さな発光器を約1000個ほど持っていて、光の残像で外敵から逃げる習性があります。
あの美しい光景は、産卵目的に深海から上がってきたホタルイカが、力尽きて海岸に打ち上げらた姿で、「ホテルイカの身投げ」と言われ、儚くも幻想的な風景として有名です。
※ホタルイカの数え方
「杯」で数えるのは、食材として市場に出回っているイカに限り、イカを生き物として扱う場合は、「匹」を使うのが一般的です。(NHK放送文化研究所・放送用語)
食べる時は「杯」で、水族館や海で生物として見かけた時は「匹」です。
一物全体食「ホタルイカ」驚く7つの栄養効果
ホタルイカは旬の季節しか出回ることがなく、佃煮などでは通年販売されています。
旬のものを食べることは、その季節に必要な栄養素が多く、是非ホタルイカも春の旬として食べていただきたい食材です。
小さな姿ですが、栄養がギューっと詰まっています。
その驚く7つの栄養効果を紹介します。
ホタルイカの栄養効果1・一物全体食で栄養バランス良い
一物全体とは、ありのままの姿で分割されていない状態のことで、「一物全体食」は食材を丸ごと使用するという意味で使われます。
食養で使われることが多い言葉で、食物は全体でひとつの命とし、生命あるものを丸ごと食べるという考え方です。
人の命も、頭から足の先まで余分なものはひとつもなく、私たちが食する野菜や穀物・魚なども、生きているものすべてに余分なものはないとしています。
植物を例にすると、種子・実・葉・根などは、栄養などがバランスが保たれている上に、すべてがまとまっていることによって“命の生”に何か特別の働きが期待できます。
丸っとひとつになっていることで、そのまま次の世代を生み出せる力が揃っているのですから、バランスのよい生命力に満ちた食べ物なのです。
植物のリンゴなどの皮に多くの栄養が詰まっているのは、次世代を生み出すために皮が“命”を守っているからです。
そのようなことから、なるべく何でも丸ごと食べたほうがいいと考えられます。
魚なども、小さなものは丸ごと食べるように心がけましょう。
逆に言えば、丸ごと食べられない大きな動物や魚は、栄養のバランスが偏っている可能性が高く、肉はほとんど部位の一部を食べていることから、それを食べ続けていることで、バランスが摂れなくなっていると考えられます。
そして、それを補う食べ物を食べないことが多いことから、食による生活習慣病が多いと言われています。
できるだけ丸ごと食べる食材を意識的に食べることをおすすめします。
数値で表現できない“生命力”の恩恵があるのが、一物全体食「ホタルイカ」です。
他に、シラスなど魚介類には多く一物全体食があります。
ホタルイカの栄養効果2・ 肝機能を高めるタウリン
ホタルイカの栄養で、特筆すべき点は何と言っても「タウリン」です。
タウリンは血糖値やコレステロール値を下げたり、肝臓の機能を高めたりしてくれるので、肝臓を患っている人に限らず、春の養生で肝臓を労わる生活をした方がいいのは、健康な人も気を付けるポイントになります。
タウリンは、生活習慣病や高血圧、糖尿病などの予防・疲労回復の効果があり、健康な体づくりをサポートしてくれます。
肝臓は精神面のストレス軽減に有効な面もあります。
春の社会は、進級や新入社員・人事異動と学生や社会人には大きな動きがある上、その家族にも大きく影響することなので、ストレスがたまります。
タウリンは、社会の進展が指摘される今の時代を生きる私たちにとって、特に必要な成分なので、意識して摂るようにしましょう。
ホタルイカは、エネルギーを必要とする夏に差し掛かるギリギリの月まで旬なので、疲労回復・滋養強壮を期待して、売り場で見かけたら食卓に並べるようにしてみてはいかがでしょう。
ホタルイカの栄養効果3・免疫力を高めるビタミンA
ホタルイカは魚介類の中でも、免疫力を高めるビタミンAを多く含んでいます。
ビタミンAの含有量は100g当たり1500μgあり、ホタルイカ5杯で成人の1日の推奨量をカバーできるほどで、魚介類の中ではトップクラスです。
ホタルイカの効果は、強い抗酸化作用によって免疫力を高め、感染症を予防・活性酸素を抑えるため生活習慣病(動脈硬化や心筋梗塞など)から身を守り、皮膚や粘膜の細胞を正常に保つ働や、目の神経伝達物質となる働きがあります。
ホタルイカを食べることで、夏までの肌のトラブルや、花粉症・風邪などの予防や改善に繋がります。
ホタルイカの栄養効果4・抗酸化作用があるビタミンE
ホタルイカは魚介類の中でも、抗酸化作用があるビタミンEを多く含んでいます。
ビタミンEの含有量は100g当たり4.3mgあり、ビタミンEは特に血流改善に働きます。
ビタミンAとの相乗効果で、体の抗酸化力の底上げにも働き、活性酸素を抑え体内の不飽和脂肪酸の酸化を防ぐ働きがあるので、老化や病気の防止に繋がります。
生活習慣病(動脈硬化や心筋梗塞など)の予防や、皮膚の健康を保つので美容効果も期待できます。
ホタルイカの栄養効果5・DNAの生成を助けるビタミンB12
ホタルイカは魚介類の中でも、抗酸化作用があるビタミンB12を多く含んでいます。
ビタミンB12の含有量は100g当たり14.0μgあり、DNAの生成を助ける働きがある含有量でトップクラスです。
ビタミンB12はストレスなどで失われやすく、葉酸とともに造血に働く機能が低下するため、貧血や倦怠感・集中力の低下・うつ病などの症状に現れることがあります。
ホタルイカは春が旬であることから、春は寒暖の変化だけでなく、ライフスタイルの変化も加わるストレスに働きかけます。
神経および血液細胞を健康に保ち、全細胞の遺伝物質であるDNAの生成を助け、疲労や体力低下を引き起こす貧血予防にも役立ちます。
ホタルイカのビタミンB12は、脳細胞や神経細胞を改善によって、神経障害、睡眠障害などの精神を安定させ、赤血球を作り貧血予防をするなど、春には欠かせない栄養素です。
ホタルイカの栄養効果6・貧血予防のミネラル銅
ホタルイカの栄養には、ミネラルの銅も含まれていています。
ミネラルの銅は、体中に酸素を運ぶのを手助けをする役割と、鉄から血液中の赤血球がつくられるのを助ける栄養素で、鉄が十分にあっても銅がなければ、赤血球は上手につくれないために、貧血になってしまいます。
ホタルイカの栄養は、一物全体食であることから、貧血予防に必要な栄養素がバランスよく含まれているのです。
ホタルイカの栄養効果7・細胞の再生やストレスの軽減にミネラル亜鉛
ホタルイカの栄養には、ミネラルの銅も含まれていています。
ミネラルの亜鉛は、細胞の再生やストレスの軽減や皮膚や粘膜の健康維持、肝臓の修復再生、体の若返りに欠かせないため、肝機能をUPしたい方は亜鉛も意識するようにしましょう。
体内に貯蔵できない栄養素なので、免疫力が落ちやすい春は特に欠かせないのが「亜鉛」です。
春の新陳代謝に必要な反応に関係する酵素をつくる成分にもなり、細胞の生まれ変わりが活発なところでは「亜鉛」がとても必要とされます。
ホタルイカボイルのレシピ
ホタルイカは一物全体食なのですが、内臓からすべて食べる「生」では鮮度が重要です。
鮮度を保った状態で入手するのはむずかしく、ほとんどボイルされていることが多いのではないでしょうか。
そして、ホタルイカのビタミンAは、100gあたりの含有量が 生だと1500μg・ボイルだと1900μgと増え、他の栄養は若干落ちますが、さほど変わりません。
そう思うと、ボイルで食べてもいいかなぁ…と思ってしまいますね。
ホタルイカの生臭さの取り方
ホタルイカは、内臓ごと丸ごと食べるので独特のうま味があって美味しいですが、生臭いと感じる方も多くいらっしゃいます。
生のホタルイカの下処理を紹介します。
- 湯がく…ホタルイカが生臭いと感じたら、サッと湯がくと臭いが取れることが多く、茹でてから時間が経ってしまうと、また表面が臭いと感じてしまうことがあるので、そんな時は、再度湯がくことで生臭さを取り除くことができます。
- お酒につける…ホタルイカをお酒につけることで、お酒が生臭みの成分を蒸発させてくれます。その後はサッと水洗をしてください。
- 氷水にさらす…ホタルイカを氷水に10分程度さらすことによって、水の中に生臭みの元が溶け出すため、臭いを取ることができます。
ホタルイカボイルのレシピ「酢味噌」「からし酢味噌」
ホタルイカは、最近「ボイル」で売られていることが多く、茹でてあるホタルイカという意味です。
そのため、そのまま食べることが可能です。
ホタルイカの代表的な食べ方が「酢味噌」なのではないでしょうか。
大人向けに、ピリッとする「からし酢味噌」もおいしいですね。
発酵食品と味噌とお酢を使ったものは、毎日でも食べたい「味味噌」です。
冷蔵庫で1週間は保存できますので、多めに作っておいて、ホタルイカに限らず、ネギやさしみこんにゃくなどでも、美味しくいただけます。
ボウルに調味料を混ぜるだけで、調味料は基本の比率ですが、お好みで調整してください。
- 酢味噌のレシピ
白みそ…大さじ2
砂糖(我家ははちみつ)…大さじ1
酢…大さじ1 - からし酢味噌のレシピ
みそ…大さじ2
砂糖…大さじ1
酢…大さじ1
からし…小さじ1(少しづつ味見をしながら追加してください)
酢味噌で食べるホタルイカは、そのまま酢味噌をつけて食べても美味しいです。
春は冬の毒素のデトックスをしたいので、私はわかめやキュウリなどを一緒に和えて作ります。
コレステロール値が気になる!貧血気味の方!ホタルイカの酢味噌和えがおすすめ!
お酢に含まれるクエン酸には、ビタミンCと抗酸化作用のあるビタミンEの吸収を高める働きがあります。
酢のクエン酸とタウリンでのダブル効果で、血中コレステロール値を下げることがわかっています
そして、味噌とお酢は発酵食品なので、腸を整える善玉菌が増えるという効果があるので、コレステロール値が下げ、腸内を整える効果がアップします。
ホタルイカに、ミネラル豊富でデトックスができるワカメや、利尿・むくみ改善カリウムを含むキュウリを加えることで、ナトリウムの排出を促して、むくみの解消も期待できます。
コレステロール値が気になる方におすすめです。
材料は、ホタルイカと「海藻サラダ」として売られているワカメ中心の海藻類、きゅうり、ラディッシュ、白みそ、はちみつ、お酢です。
春に「ホタルイカ+わかめ+きゅうり」の酢味噌和えは、コレステロール値が気になる方だけではなく、春の養生食としておすすめしたい1品!
是非、ホタルイカのボイルを見つけたら、作ってみてくださいね。
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東洋人である日本人のDNAによる体質をいかした食事を心がけて…♪
日本人(東洋人)の体質を基本に、温活・腸活・菌活を意識して、生活習慣と食生活を心がけましょう。
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