ほとんどの人が「玄米は体にイイ!」とわかっていると思います。
でも、白米がいい!おいしい!…玄米は臭い!食べにくい…という気持ちになっていると思います。
知ってはいるものの、実行できないし、「ごはんぐらいおいしく食べたい!」という方がほとんどです。
玄米の栄養について再確認して、「生きたお米」を食べやすくする方法を記していきたいと思います。
Contents
生きているお米「玄米」を食べる!“一物全体食”で、食の原点
「玄米」を食べたことがありますか?
お米が主食の日本人は「玄米」という言葉は知っているけれど、食べたことのある人は意外に少ないのが現実かもしれません。
さまざまな健康情報があって、健康についての関心は高まっている中で、玄米は健康食品という位置づけになってしまっています。
私達が想像以上の健康効果があるので、◯◯が体にイイ!というトップに「玄米」と言ってもいいと思っています。
日本人にとって、『米』は食の原点です。
料理の方法として、栄養を捨てることなく食べる「一物全体食」という考えがあります。
栄養を削ぎ落してしまう白米よりも、玄米に栄養が詰まっているのは、自然の摂理として当然のことでしょう。
玄米は食の原点とも言えます。
玄米を食べて体が改善されていった例-体を浄化
玄米の印象として、硬くてポソポソ、臭くて言う少ない!と思っている方、白米のようにはならないまでも、炊き方などの工夫で柔らかくなったり炊き込みご飯で味をつけてもいいですね。
病気も治せると言っても過言ではない東京にあったマクロビオティックの理論の基本となった「石塚食養所」の話です。
江戸時代、玄米の糠層(ぬかそう)を取り除いた白米が庶民の主食になったため、「江戸患い」というビタミンB1不足による脚気がはやり深刻な問題になりました。
明治時代になり、軍医の石塚左玄が「食」の大切さを説く「食育」という言葉を初めて使って「玄米菜食」を中心とした食事指導で多くの人を治したのです。
東京の「石塚食養所」には全国から患者が殺到し、玄米と野菜で人並み以上の健康になったことから、後に桜沢如一が受け継いで「マクロビオティック」の考えを確立して世界に広めたとされています。
石塚左玄や桜沢如一が伝えてきた食の基本は、現代の生活習慣病である高血圧や糖尿病など、飽食の日本で一番必要な「食の見直し」となってきました。
一物全体食でロハスな食事を心がける
日本でのロハスとは、健康と環境を志向するライフスタイルのことです。
玄米はまさしくこれにぴったりのイメージです。
「ロハスな生活」は、何かに取りつかれたモノに思われたり難しそうに感じますが、私は今よりちょっと健康的に生活や食を考えたり、環境にやさしいと感じることを積み重ねて、今よりちょっと人にやさしい生活をして、それが当たり前のような社会を創っていこうということだと思っています。
食に関して、便利で安価なものを追い求めていることで、害が発生するのであれば、それは避けて生きていきたいとも思うのです。
日本人の主食である「白米」は、栄養分をほとんど削り取られ捨て去られてしまう状況です。
現代人にとって重要な栄養素を捨てることなく丸ごと摂取できる方法のひとつとして「玄米」に注目し、ロハスな食事のひとつに加えていくことから、スタートする方が多いと思います。
栄養ある部分をわざわざ捨てることは、「もったいない」という精神にもつながり、とぎ汁で川を汚すことなく環境にもやさしく、栄養バランスが整っているという点から、「ロハスの食」に繋がっているのです。
玄米は一物全体!人間に必要な栄養素すべてが含まれている!
玄米は、お水に浸しておくことで芽が出てきて生長しますが、白米は芽が出ない上に腐ってしまうように、玄米は発芽に必要なすべての栄養エネルギーが揃っています。
そのエネルギーはスプラウトと同様、ものすごいパワーがある「一物全体食」なのです。
玄米はよく噛まないと消化不良になることがあるので、とにかく良く噛むことです。
残念なことに栄養満点のお米の栄養を取り除いた白米(胚乳のみ)を食べている私達。
栄養成分の大部分はぬか層と胚芽に集まっています。
白米にするため、ぬか層と胚芽を取り除いて、カスを私達は食べていることになります。
生きている玄米にはエネルギー源の炭水化物(糖質)のほか、たんぱく質・脂質の三大栄養素が含まれ、それらを代謝するために必要なビタミン類・ミネラル類・酵素も揃っていることから「玄米は完全食」と言われているのです。
不足しがちなマグネシウム・ビタミンB1、B6、E・ナイアシンなど、1日の推奨摂取量も玄米によって満たせるほど含まれています。
玄米の主な栄養成分
- 鉄 赤血球を作るのに必要な栄養素
- カルシウム 骨や歯を作るのに必要な栄養素
- マグネシウム カルシウムの働きを調整し、骨を丈夫にして心臓の働きをよくして血液循環をよくする。
- ビタミンE 抗酸化作用により、体内の脂質を酸化から守り。細胞の健康維持を助ける栄養素
- ビタミンB1 炭水化物からのエネルギー生産と皮膚の粘膜の健康維持を助ける
- ビタミンB3 ビタミンB3はナイアシンと言われたんぱく質や糖質の代謝を促し、脳や神経の働きを助ける
- ビタミンB6 体内で必要なたんぱく質を作り、神経伝達物質を合成するために不可欠で、脂肪肝も防ぐ
- 食物繊維 腸の働きを整えて、老廃物の排泄や腸内環境を正常にする働きがある
注目の有効成分
- ギャバ(ガンマ-アミノ酪酸)-睡眠や心の病を改善・記憶の低下などを予防
アミノ酸のひとつで神経伝達物質として脳や脊髄に働き、興奮を抑えてリラックスさせ、脳の血流をよくして脳細胞の代謝を高めます。 - イノシトール -脂肪肝などを予防し、毛髪の健康を守る
「高脂肪肝ビタミン」と言われているビタミンBの仲間で、神経を正常に保つためになくてはならない成分で、脳の細胞に栄養を供給します。毛髪を維持し、抜け毛を予防できます。 - フェルラ酸 -脳に働きかけ、肌をきれいに!
ポリフェノールの一種で強い抗酸化作用があり、美白効果が期待できます。
シミの原因であるメラニンの生成を抑え、肌の色素沈着を防ぎ透明感のある肌に導いてくれます。 - ガンマ-オリザノール -ストレスが軽減される
米ぬかや胚芽の脂質に含まれていて、コレステロールの吸収を抑えて生活習慣病を予防、自律神経のバランスを整え、更年期障害の不定愁訴やうつ病を改善する効果が期待できます。
血管を広げて血流をよくして、皮膚の老化と乾燥を防ぎシミ・シワを予防することから、化粧品の成分としても使用されます。 - αグルカン(RBF、RBA)-からだを丈夫にしてくれる
米ぬかに含まれる物質です。
RBF:がん細胞に対するエネルギー供給を止めるので、がん細胞の増殖を防ぎます。
RBA:免疫を強化し、抗ガン作用が期待できます - フィチン酸 -有害物質を体の外に出してくれる
金属と結びつく力が強く、水銀や鉛など有害金属を体外に出すので、デトックク効果・老化・抗癌作用があり健康も維持します。
以前はフィチン酸が必要なミネラルの吸収を邪魔して体外に排出してしまうというようなことが言われましたが、科学的根拠を探る研究の結果、今ではフィチン酸の効果が見直され、「抗ガン作用・抗酸化作用・毒素排泄作用」のサプリも販売されるほどになりました。
玄米の気がかりとされていたのは、玄米は「生きた食べ物」なので自分を守る物質(アブシジン酸)があり、ミトコンドリアに悪影響を与えるのではないか?…と不安視されていたのですが、炊いて加熱すれば問題がないのです。
若しくは「発芽」させてしまうことです。
何も熱を加えることをしない「生米」を食べなければ大丈夫なのです。
玄米は残留農薬の心配がいらない
精米は周りの皮などを削ってしまうので、残留農薬がほとんどないので安心…とされていますが、不思議なことに、皮などを削らない玄米の方が体内に残る残留農薬が少ないのです。
もちろん理想のお米は、農薬不使用の有機米です。
農薬を使用された玄米でも、ぬか層に様々な物質を吸着して排出する食物繊維や強力な解毒作用を持つフィチン酸があり、そのフィチン酸は残留農薬など有害物質を排出する力が強いため、白米食よりも玄米の方が体内に残る残留農薬が少ないという研究結果がありました。
すごい解毒パワーなのです。
しかし、消化が良くない?…硬い?…など、様々な問題もあるので、次回は、食べやすい方法を記していきます。
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東洋人である日本人のDNAによる体質をいかした食事を心がけて…♪
日本人(東洋人)の体質を基本に、温活・腸活・菌活を意識して、生活習慣と食生活を心がけましょう。
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