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胡麻(ごま)は不老長寿・滋養強壮の妙薬!万能効能「静神丸」とは
胡麻(ごま)は「セサミン」という栄養成分で、今では健康食品で人気が定着しているほど、ポピュラーなものになりました。
抗酸化作用の効果を果たしてくれる成分「セサミン」は、ごまに特に含まれている抗酸化物質で、色々な種類のポリフェノールが含まれています。
そのポリフェノールの中には、脳や体によくない活性酸素を抑える抗酸化作用があるのです。
「食物本草」に「胡麻は五穀の中で体に最もよいので、”五穀の長”といわれ、長期に服用すれば、脳の活動がよくなり、長寿になる」
「本草綱目」に「気力を増し、皮膚を滑らかにし、筋骨を強化し、眼や耳の働きをよくし、肺を潤し、胃腸の機能を高め、大小便の出を促し、長く食せば老化を防ぐ」
静神丸は、古代より修行僧の完全栄養食として食べられ、1年食べると肌が綺麗になり、2年食べると白髪が黒くなる。3年食べると歯が生え変わり、5年食べると馬にも負けない強い足、息切れしない強い体になる…と、言い伝えられています。
流石に歯が生まれ変わるとは大げさな表現だと思いますが、忍者や戦いに向かう武士が携帯食で持っていたと言われていることから、「滋養強壮の妙薬」なのは想像できますね。
その「静神丸」の基本となる胡麻(ごま)!
先人が残した書物でも、胡麻(ごま)の効能について、ほぼ万能の効能が記されています。
その胡麻(ごま)には黒ゴマ・白ゴマ・金ゴマと3種類ありますが、薬膳ではそれぞれ効能が違うので、それぞれの効能について説明します。
黒ゴマ・白ゴマ・金ゴマの種類と違い
胡麻(ごま)は3種類ありますが、白ゴマと金ゴマを同じように使う方が多いのではないでしょうか。
白と黒で使い分けられることが多いのですが、それぞれの特徴を生かす使い方があります。
「白ゴマ」「黒ゴマ」「金ゴマ」は種皮の色の違いにより分けられた呼び名で、品種による分類ではありません。
- 白ゴマ
ほのかな甘・味があり控えめな味なので、万能選手。
すりごまやペースト状のねりごまにして、ごま豆腐のように練り込んでしまったり、ドレッシングやつけだれ、和え物などによく合います。 - 黒ゴマ
香りが強く、コクがあるので、香りの強い野菜(春菊やセロリなど)のごま和えには黒ごまがおすすめです。
すりごまやペースト状のねりごまにして、黒ごま豆腐、黒ごまプリン、餡など、スイーツにも黒ごまはよく使われています。 - 金ゴマ
香りがよく、濃厚な味わいが特徴です。
すりゴマやねりゴマで使うよりも、煮物やきんぴらなどに使われることが多く、ふりかけなどに使う食材としておすすめです。
胡麻の基本成分表
グラフを見ていただくと「モリブデン」が多いのがおわかりかと思います。
「モリブデン」は鉄のはたらきを促進するミネラルのひとつで「貧血に効くミネラル」または「血のミネラル」と言われるくらい重要な役割をしています。
体に有毒な物を分解するので、尿酸の代謝を助ける・銅の排泄を促進するデトックス効果で食道を健康に導きます。
モリブデンの効能
- モリブデンの働き
- 神経を正常に保つ
- 鉄分のはたらきを促進する
- 糖質、脂質の代謝を助ける
- 肝臓や腎臓に存在して、消化活動に重要な三種類の消化酵素のはたらきを助ける
更に、黒ごまの場合は皮が黒いということがあり、活性酸素を取り除き老化を防止するアントシアニンが含まれている違いです。
胡麻(ごま)の薬膳的な効果・効能-白ゴマ&黒ゴマの違い
漢方では、白ゴマと黒ゴマで性質や働きが少し異なります。
薬膳では全く違ったものになるほど、効能として効く場所が違います。
白ゴマは、体を冷やす寒の性質で、黒ゴマは、冷やす・温めるのどちらでもない平の性質。
漢方で食材の作用が入りやすい臓腑や経絡を指す「帰経」にも違いがあり、白ゴマが肺と脾で、黒ゴマは肝と腎です。
- 白ゴマ:余分な熱を取除き、皮膚の乾燥や赤みや便秘を改善し、肺を潤す
- 黒ゴマ:肝腎の陰を養い、血を養い精を増やすし、乾燥を潤して便秘を改善する
黒ゴマは「黒色」であることから、「肝・腎」に特化した効果がはたらき、疲れ弱った「肝・腎」を強化してくれるのです。
補ってくれます。
全体的な効果・効能として、含有する栄養素はゴマリグナンやセサミン・ビタミンE・リノール酸・リノレン酸・食物繊維・カルシウム・鉄分などが含まれていて、老化防止や生活習慣病など、幅広い効果があります。
白ゴマは豊富な油分が便通を促し皮膚を潤す
白ゴマは黒ゴマよりも油分が多く含まれて、薬膳では便通の改善の食材に使われます。
白ゴマから「ゴマ油」が作られ、体の熱をとって、皮膚を潤す効果があることから、美容によい油です。
ゴマの油分には、不飽和脂肪酸(リノール酸・オレイン酸など)で、脂質代謝をよくするため、動脈硬化を予防する効果があります。
そして、抗酸化作用の強い特有の成分である「セサミン」も多く含まれています。
薬膳的解釈
白ゴマ[五味-甘味・五性-寒性・帰経-肺脾]
- 五味-甘味
甘味:緊張を緩めたり、味を中和する作用 - 五性-寒性
体を冷やす食材 - 帰経-肺腎
肺:呼吸・宣発と粛降・水のめぐり
脾:運化・昇清・統血
白ゴマ:おすすめの食べ合せ
便秘の解消として、すったゴマとほうれん草などの葉物野菜を混ぜた和え物は、便通作用があり、胃腸の力が落ちた方や老人性便秘などに効果があります。
そして、すった白ゴマはドレッシングで使用する「お酢」を相性がよく、お酢はカルシウムの吸収を高める作用があるので、ドレッシングではすった白ゴマとお酢と良質な油で作るようにしましょう。
黒ゴマは肝腎を補うスタミナ食品
黒ゴマは「血と肝」・「精と腎」を補い“長生不老食”と言われています。
外皮の色素成分である、黒ゴマポリフェノールは、赤ワインの何倍もの抗酸化作用があるという説もあります。
若返りを促し、黒ゴマに含まれるセサミンやビタミンEが血流を改善し、心臓の働きを助けてくれます。
カルシウムの100gあたりの含有量が、白ゴマは62㎎に対し、黒ゴマは1200㎎ととても多いため、骨の強化にもおすすめです。
薬膳的解釈
黒ゴマ[五味-甘味・五性-平性・帰経-肝腎]
- 五味-甘味
甘味:緊張を緩めたり、味を中和する作用 - 五性-平性
冷やす・温めるのどちらでもない食材 - 帰経-肺腎
肝:気機を調節し蔵血
腎:生命力を蓄える機能
黒ゴマ:おすすめの食べ合せ
黒ゴマは「静神丸」でも使われるように、老化防止のアンチエイジングとしてハチミツとの食べ合せによって、潤いを与えます。
黒ゴマとハチミツのペーストは、パンに塗ってもいいですし、和え物として料理でもつかえる万能調味料になる抗菌作用もある滋養強壮の妙薬になります。
黒ゴマ豆腐を葛でつくると、黒ゴマが精をつけて、葛が免疫力を高めてくれるので、強い体づくりができます。
不老長寿・滋養強壮の妙薬「静神丸」胡麻(ごま)は擦ってから食べよう!
胡麻(ごま)は白・黒どちらも体内吸収をアップさせるために、擦ってから食べるようにしましょう。
表皮を割らないまま食べても、消化されずにそのまま排泄されることが多いのです。
すり鉢でペースト状にするのは大変なので、ミルのような調理器具を利用することで、吸収率が変わります。
胡麻と蜂蜜を混ぜて作ったものを「静神丸-せいしんがん」と言って、不老長寿の秘薬とされています。
1700年前にも兵食、旅行食、健康食として服食法として「静神丸」が作られているのです。
現代医薬学的に考察しても、胡麻と蜂蜜の成分には、あらゆる肝臓栄養と皮膚粘膜のグロースファクター(生成要素)が完備されている完全栄養となっています。
「百日間服用すると一切の病気を除く」と言われていて、体にとって必要な栄養分を過不足なく含む完全食なので、これは本当におすすめ!
静神丸は「甘味」「酸味」「辛味」「苦味」「鹹味(塩味)」と五味調和にかなった食材で、5つの味がバランスよく入っていますし、効能も高いことから、1日大さじ1杯の「静神丸-せいしんがん」胡麻健康法をおすすめします。
薬膳レシピ「静神丸」の作り方
我が家では、「静神丸」をトーストのジャム代わりや、春菊を湯がいて静神丸を混ぜるだけ…と、気軽に使っています。
トーストに蜂蜜をかけて擦った黒ゴマを多めにふりかけるのですが、すごく美味しいです(*^^*)
私は団子にして食べるというより、黒ゴマペーストとハチミツを料理などで1日1回使用するようにしているので、団子は作っていません。
たまに、体調不良のお客様に、「静神丸」をお茶菓子として作るときがあります。
とても美味しいですよ。
材料——
- 黒ゴマ(ペースト)
- ハチミツ
- 団子にする場合はハト麦の粉
作り方——
「黒ゴマ」を擦ってペースト状にして、味見をしながら蜂蜜を混ぜるだけです。
団子にしたい場合は、ハト麦の粉を少しずつ加えて、好み大きさの団子にしてください。
黒ゴマをペースト状にするなんて…そんな手間はかけられないと思われる方は、ペースト状にしたものが、スーパーでも売っています。
「練り胡麻」を作るのが面倒な方は、通販で「胡麻はちみつ」として売られているので、1日大さじ1杯を簡単に摂取できます。
ムソー株式会社の商品は、国内産農産物・有機農産物を優先し食品添加物不使用で、伝統製法を優先する身体に優しい食品を販売している会社なので、おすすめです。
「ごまかす」という言葉は、どんな食品でも胡麻を用いればおいしく変化するということから生まれた言葉です。
おいしいくて不老長寿・滋養強壮の妙薬「胡麻」を毎日少しずつ食べていきましょう!
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東洋人である日本人のDNAによる体質をいかした食事を心がけて…♪
日本人(東洋人)の体質を基本に、温活・腸活・菌活を意識して、生活習慣と食生活を心がけましょう。
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