胡桃(くるみ)を食べるという習慣ってありますか?
胡桃(くるみ)が練り込んであるパンは、よく見かけると思いますが、その胡桃(くるみ)はスーパーフードのひとつです。
薬膳では老化と関わる“腎”を補うとして、常食すると「脳」の老化予防になり、肺の機能も高める作用があると言われています。
Contents
異類保類:胡桃(くるみ)脳活!栄養価について
紀元前七千年前から食用にされてきた世界最古の木の実で、血をつくり肌や呼吸器を潤して咳や痰を止める効能や滋養強壮の作用ががあります。
漢方でくるみは胡桃肉(ことうにく)または胡桃仁(ことうにん)と言われ、「健脳の木の実」として料理に用いられています。
くるみには強い抗酸化力があり、アーモンド、ピーナッツなどのナッツ類の中で、最も抗酸化力が強いとされています。
ボケ防止にナッツ類が良いのは話題になっていますが、成長過程の子どもにも、胡桃(くるみ)は数え切れいないほどの効能があります。
胡桃(くるみ)の深い溝で覆われた殻が脳や心臓のの形に似ていることから、「異類保類(いるいほるい)」と言う考え方があり、脳や心臓の働きを補って、知能向上や感情の鎮静に効果があるとされてきました。
実際科学的データから、異類保類(いるいほるい)の考え方が正論であることから、先人たちは本能で体を整えることを察知できていたことになります。
現代の栄養学でも「植物性の卵」と評されるほどの良質タンパク質・必須脂肪酸・ビタミンEが豊富で、老化の一因となる活性酸素を除去し、血行をよくして新陳代謝を促進して、肌を潤す働きがあることがわかっています。
何よりも抗酸化成分が多いのが特徴です。
漢方食材|胡桃(くるみ)の薬膳的解釈
胡桃(くるみ)には多くの栄養成分による効能がありますが、代表的なものは「抗酸化成分」が多いということと、オメガ3脂肪酸(αリノレン酸)の含有量が多いことから、子供の成長・アイチエイジング(老化防止)や美容には欠かせない栄養が多く含まれているのです。
薬膳的解釈
[五味-甘味・五性-温性・帰経-肺腎]
- 五味-甘味
甘味:緊張を緩めたり、味を中和する作用 - 五性-温性
体を温める食材 - 帰経-肺腎
肺:呼吸・宣発と粛降・水のめぐり
腎:生命力を蓄える機能
漢方食材「胡桃(くるみ)」ブレインフード(健脳食)と抗酸化成分の効果・効能
ノルウェーと米国の科学者が、最近膨大なリスト(1,000種類以上の食品)をまとめ上げて、食事で出される一盛りの分量でどの食品が抗酸化物質を豊富に含んでいるのかを報告しました。
100グラム中の抗酸化成分を調べました。
- ブラックベリー 575ミリモル
- 胡桃(くるみ) 372ミリモル
- 苺(いちご) 358ミリモル
抗酸化成分が多いことは、様々な効能があるということです。
そして、胡桃(くるみ)の全重量の47%が多価不飽和脂肪酸で、リノール酸とαリノレン酸が多く含まれています。
ストレスや暴飲暴食・寝不足・喫煙などの生活によって活性酸素が増加してしまいます。
その増加を抑制するために抗酸化成分をたくさん含む食べ物を摂る必要があり、胡桃(くるみ)にはビタミンE・カロテノイド(βカロチンなど)・メラトニン・ポリフェノールなどの成分が多いことから、スーパーフードとなっているので、是非食事の食材として取り入れてみてください。
αリノレン酸はオメガ3脂肪酸(n-3系脂肪酸)の一種で、亜麻仁油やえごま油などにも多く含まれていますが、ナッツ類ではくるみ(胡桃)に多く含まれていて、ピーナッツやアーモンドには全く含まれていないことが特徴です。
子どもから高齢者の健脳食の効果・効能
子供の成長・受験期の子供・ボケ防止・アルツハイマー病の改善に胡桃(くるみ)はとても有効な食材です。
米国ミシガン州アンドリューズ大学で学生を対象に行われた研究
くるみを8週間摂取したグループは、摂取しないグループに比べて、間違いから正解を発見する能力「推論的論証能力」が改善
米国カリフォルニア州フォルサム-カリフォルニア大学で行われた研究
くるみの摂取が認知機能試験の成績(集中力や記憶力・情報処理速度など)を向上させる可能性があることが示された。
この効果は年齢や性別、民族を問わずあらわれたとのことです。
参考文献:くるみは学生の脳の力を高める可能性を発見
このように、脳の情報伝達で重要シナプス(神経細胞のつなぎ目)と細胞膜の働きをサポートするオメガ3脂肪酸は、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)、そしてαリノレン酸の総称で、脳を若返らせてくれるα-リノレン酸という成分の含有量が多いのです。
オメガ3脂肪酸(αリノレン酸など)の効果・効能
- 抗酸化作用
- 滋養強壮作用
- 神経沈静作用
- 認知症の予防
- 高血圧の予防
- 糖尿病の予防
- 脂肪肝の予防
- 不整脈の予防
- 卒中の予防
- ガンの予防
- 視力の回復
- うつの軽減
- ダイエット効果
- 美容・美肌効果
- 動脈硬化の予防
- 血流改善、血栓予防効果
- 老化予防(アンチエイジング)
- 記憶学習能力の向上-子供の脳の発育
- 中性脂肪・血中コレステロールの軽減
- アレルギー抑制-花粉症、アトピー性皮膚炎など
オメガ6脂肪酸(リノール酸)の効果・効能
- 子供の体の成長を促進
- 血圧を下げる
- 皮膚の保湿
※オメガ6脂肪酸は多くの食品に含まれているので、意識しなくても摂取できます。
くるみで「血管力」近年の研究でくるみの効果が明らかに!
日本ではまだ表示が認められていないのですが、EU諸国では「くるみは血管のしなやかさの改善に寄与」という、機能性表示が認められています。
くるみは前述で記している「抗酸化力が強い」だけではなく、オメガ3「心臓血管障害を予防」するタイプの脂肪酸が豊富に含まれています。
これらの相乗効果によって、心臓血管系の病気のリスクを低減させるとの論文が提出されています。
漢方食材「くるみ」を1日数粒食べる!
多くの食品に含まれているので、摂りすぎることによって、逆効果にも成りかねません。
1日5g以上(大きいくるみ2個~)を目安してはいかがでしょうか。
体にオメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸を摂取する場合、4:1の割合で摂取するのが理想とされていることから、クルミに入っているオメガ6脂肪酸の含有量はオメガ3脂肪酸の約4倍なので、胡桃(くるみ)を摂ることで、脂肪酸の理想的な比率になるのです。
パンに混ぜ込んであるような量・サラダにパラパラかける量の範囲に止めて、摂りすぎは禁物です。
我が家では、五平餅・みそおにぎりや田楽などの味噌を作る時には、必ず胡桃(くるみ)を使います。
胡桃(くるみ)の甘みが味噌を引き立ててくれますよ(*^^*)
くるみの料理を食べない日には、私はお茶菓子として「黒糖くるみ」を食べています。
気軽に食べられ抗酸化作用があるので、私は非常食としても用意しています。
黒糖にもミネラルが豊富なので、甘い健康保存食になります。
詳細:「カルディもへじ」より購入
大粒のくるみに沖縄産黒糖を使用した「黒糖くるみ」
おすすめですo(*^▽^*)o~♪
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東洋人である日本人のDNAによる体質をいかした食事を心がけて…♪
日本人(東洋人)の体質を基本に、温活・腸活・菌活を意識して、生活習慣と食生活を心がけましょう。
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