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二十四節気の秋【立秋-りっしゅう】8/7~8/23頃
8月に入って“立秋”を過ぎると、まだ残暑が厳しいですが、暦の上では秋になります。
蝉の声から、鈴虫の声が響き渡り、お米や木の実が収穫の時を迎えます。
秋らしくなる特徴は、「湿」が軽くなる感じ…乾燥感が出始めるので、肌の乾燥・風邪予防などの予防も兼ねて食材選びも必要になります。
夏の間は、体がゆるんでいるのですが、立秋ぐらいから体は冬向けの体へとシフトしていく時期です。
秋に一番活発になる臓器は「肺」で、肺の働きや呼吸器官・水分代謝・皮膚・免疫機能などに注意しましょう。
薬膳の基本は、季節の養生食です。
その季節に合った食材を選ぶようにしましょう。
立秋に入り秋に起こりやすい症状-咳・痰・気管支炎・喘息・風邪・皮膚炎
秋の渇いた空気を吸い込む鼻や口・肺などの呼吸器が、乾燥してダメージを受けやすい季節になっていきます。
鼻や喉の粘膜は、ウイルスや細菌の侵入を防ぐ免疫システムの第一関門です。
粘膜が乾燥してくると、ウイルスの吸着力が著しく低下して、免疫力が落ちて鼻や喉の粘膜が炎症を起こして熱を持つようになって、ウイルスが繁殖して風邪やインフルエンザなどを発症しやすくなってしまうのです。
秋の食養生はこのような空気の乾燥から、肺や呼吸器の働きを守るため、肺や喉を潤す薬効のある食材を摂るようにしましょう。
肺や喉などを潤す薬効のある食材は、体液を補って体を潤し、咳や痰を止める働きがあります。
秋になると気管支炎などで苦しくなる方は、立秋の時期から粘膜の皮膚の潤いを保つための食材も取り入れていきましょう。
【粘膜を潤す食材】
きのこ類・秋カブ・れんこん・ぎんなん・梨・栗・柿などの秋が旬の野菜や果物など
粘膜を潤す食材とともに、夏バテしないように対策していきましょう。
「食養生」で残暑を乗り切り、秋が旬の食材を取り入れる
食では、栄養面の角度から考えると、白米を玄米に替えるだけで、相当な栄養差が出てしまいます。
しかし、玄米は嫌う方が多く、真っ白くてふっくらした白米が好きな方が多いでしょう。
玄米には粘り気がないことが残念ですが、咀嚼するほど味わい深いので、できることなら玄米がいいと思います。
我家には88歳の高齢者がいるので、消化不良を起こすことも考えて、胚芽とヌカを残してある表皮も少し残した五分つきや三分つきに雑穀を入れるようにしました。
秋の粘膜強化をするとしても、他のミネラルがあるのとないのでは、全く効果が違います。
相乗効果でより強固に栄養の効能を求めるには、基本の体を作っておかなければなりません。
実りの秋…収穫後の新米の五分つきや三分つきはとてもやわらかく美味しいです。
気管支炎や喘息・肌のトラブルの予防の季節だけでも、ぜひチャレンジしてみてください。
玄米では農薬を気にする方が多いですが、高田さんのお米は真空パックにしてくれて、農薬と化学肥料が不使用なので、安心できるお米の上、段階別精米が選択できます。
真空パックは長期保存もできるますし、保存食にもなります。
立秋以降「夏野菜で残暑を乗り切り、秋野菜も取り入れる」
夏のスタミナには豚肉のB1効果を得ることが大切ですが、同じように発酵食品と野菜は腸を整え、ミネラルやビタミンとの相乗効果を得ることがとても大切です。
立秋後の野菜の取り入れ方は、夏野菜と秋野菜の混合料理です。
夏野菜を基本に、旬のきのこや根野菜のれんこんなどを取り入れます。
旬の野菜を食材とすることで、栄養効果を最大限に生かしていきましょう。
夏バテと秋の体調不良対策の夏野菜
精進料理の夏メニューによく使われるのが“かぼちゃ”です。
血行を促進して体を温め、胃腸の働きを活性化して消化を促し、免疫力を高め、夏バテを解消してくれます。
かぼちゃには、β-カロチン・ビタミンCやE・食物繊維・カリウムなど、多くの栄養素が含まれています。
特に皮や皮に近い部分やわたに豊富に含まれているので、その部分をなるべく捨てないように使ってください。
体をリセットするように、かぼちゃと小豆と玄米の雑炊は週に1回食べるようにするといいですよ。
「秋ナスは嫁に食わすな」と言われていますが、体が冷えることが子孫繁栄にはよくないことから言われた、優しさから生まれた言葉だとも言われています。
胃腸障害や冷え性の人は、避けた方がよい野菜です。
なすの成分の約94%は水分で、栄養価やカロリーの点では特に多い方ではありませんが、体を冷やす作用があるので暑い夏には嬉しい食材なので、体にほてりを感じる方には、とてもよい食材です。
皮の紫色の色素は“アントシアニン”で、抗酸化作用があるポリフェノールなどを多く含んでいる上、食物繊維やカリウムなどのミネラルも含まれているので、からだの調子を整える作用になります。
ヨーロッパでは「トマトのある家に胃腸病なし」と言われるほど、胃腸の働きを活発にして消化を高めてくれます。
トマトの赤色に含まれる“リコピン”の抗酸化作用は、β-カロチンやビタミンEの効果が大きく、生活習慣病などの疾病予防に役立ち、爽やかな酸味のクエン酸などの有機酸は、疲労物質を取り除くので、疲労回復になります。
そして完熟するほどリコピンは増えるので、夜に食べることで美容によいです。
栄養豊富な“ゴーヤ”もただの野菜としてではなく漢方でも使用され、夏バテ予防のためにも食べられてきた野菜です。
利用作用があるのは、デトックス効果があることになり、余分な水分や毒を排泄するのでむくみをとり、胃液の分泌を促して食欲を増進させて疲労回復の目的で、毎食食べたいほどの野菜です。
植物インスリンが血糖値を安定させ糖尿病に有効とされています。
ゴーヤのビタミンCは加熱してもほとんど消失しないので、炒めて食べるゴーヤチャンプルーなどがおすすめ料理です。
秋野菜で乾燥している粘膜保護と美肌効果
れんこんは粘膜を保護して咳や痰、出血を止める働きがあり、滋養強壮作用もあります。
生のまますりおろした“れんこんジュース”は咳を止めて痰を切ってくれます。
秋になって気管支炎や喘息の咳がひどくなった時、皮や節をきれいに洗ってすりおろし、しょうがのおろし汁と黒砂糖(塩でもOK)を加えて、熱いお湯を注いて飲むと、咳止め・鼻血・むくみ・二日酔いなどに効果があります。
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中医学では「さつまいもを常に食すると五臓を肥やす」と言われています。
さつまいもはエネルギー源となるデンプンをはじめ、それを効率よく代謝して疲労回復に役立つビタミンB1と、ビタミンCは1本でほぼ1日の必要量を満たすことができ、整腸作用に優れています。
便秘や大腸がんの予防に繋がる食物繊維など、豊富な栄養素を含んでいます。
関連記事:秋【さつまいも健康・美容・ダイエット】三拍子!で美味しく食べて美しくなる訳は?!
薬膳では五臓の働きを補う全身の活力剤とされています。
にんじんは五臓を温め、血を補い、全身を滋養する働きがあります。
鉄分を多く含むことから貧血や冷え性虚弱体質・病後の回復などに効果があります。
にんじんの橙色はβ-カロテンで、活性酸素の除去して老化や生活習慣病を予防し、皮膚や粘膜を正常に保つビタミンA・カリウム・食物繊維がとても豊富です。
関連記事:にんじんの効果効能-栄養素をアップさせる調理方法とレシピ8選!酵素やβ-カロテンが2~8倍UP!
ほとんどのきのこ類は、β-グルカンという多糖類が多く、免疫力を強化して抗ガン作用を発揮すると解明されています。
特に「舞茸」は群を抜いていているので、舞茸はインフルエンザ予防でも勧められています。
五臓の働きを活性化させ、生命エネルギーである気を補う作用があります。
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立秋以降の旬の魚と塩を取り入れる
立秋に入ると青魚のイワシ・サンマなど、赤身魚のカツオ・カンパチ、白身魚の鮭や白魚など、旬の魚が市場に多く出回ります。
暑くてまだ塩分補給が必要な時は、青魚の塩焼きで大根おろしなどを加えたさっぱりした料理法もいいと思います。
冬の塩分摂りすぎには注意が必要ですが、まだ暑くて汗をかく季節の時には塩焼きがおすすめです。
魚にはDHAとEPAが含まれ、胃腸を活性化させ、瘀血を取り除き、血液の滞りからくる肩こりや頭痛などを緩和させ疲労回復にも繋がります。
血管を拡張させて血行をよくするので、血圧や血中コレステロール値を低下させることでは、多くの人に知れ渡っていると思います。
立秋以降の果物
実になる季節なので、果物もその季節に合った効能があります。
“梨”は清熱や解毒に優れています。
喘息の炎症やアトピーの赤味をとり、空咳や目の乾きや肌荒れなど、粘膜や皮膚のトラブルに効果を発揮します。
“桃”は、心も体も元気になり、秋の肌を潤してくれて、虚弱体質の改善にも役立ちます。
秋のフルーツの性質は、ほどんと同じですので、秋に咳き込む方や、粘膜・気管支炎・乾燥肌やドライアイなど乾燥が原因のトラブルが多い方は、果物も多めに食べてきましょう。
立秋過ぎしばらくの間、まだ蒸し暑さや猛暑で食事が淡白なものになりがちです。
しかし、体は徐々に秋の準備をはじめていきます。
スタミナが切れないように、滋養が付く鰻や肉類を食べながら、発酵食品で腸内環境を整え、秋には粘膜や皮膚のトラブルにならないように、今から旬の野菜や魚も取り入れていきましょう。
東洋人である日本人のDNAによる体質をいかした食事を心がけて…♪
日本人(東洋人)の体質を基本に、温活・腸活・菌活を意識して、生活習慣と食生活を心がけましょう。
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