春の養生法|食べておきたい旬のおいしい食材と薬膳ポイント3つ


春の養生法|注意すべき生活と食養生~食べたい食材と春の薬膳

春の養生3つの基本

冬は体温やエネルギーを逃がさないように活動を抑え、栄養を溜め込もうとしてきたため、余分な脂肪や老廃物・有害物質も蓄積されています。

春になってくると、新陳代謝が活発になって体内に溜め込んでいた、老廃物を排出しようと“肝”が活発になります。

“肝”は、解毒酵素を作り出すところなので、ダメージを受けやすくなるため、“肝”を補うように心がけます。

  1. 老廃物を出し切ること
  2. ストレス解消を心がけること
  3. 「気」を高めるようにすること

春の養生の基本の3つに沿って、旬の食材を生かして献立を考えていきます。

春に食べておきたい!おいしい旬の食材と薬膳のポイント3つ

寒かった冬が終わって、暖かい春がやってくると、様々な葉物野菜がだくさん出回ります。

春に生長する青葉には、寒い冬から春に伸びようとする力が備わっていて、ビタミンやミネラルがたっぷりです。

冬は野菜の種類が少ないですが、春は山菜も含め種類も豊富でなので、おいしい旬の食材を使って、春にのびのびスタートできるよう、体づくりをしましょう。

薬膳の性質を生かして食べるようにします。

特別な食材を使うことが「薬膳」ではなく、予防したり症状を緩和するために、様々な薬効を期待しますが、近所のスーパーで購入できるものが基本です。

ぜひ、意識して食事メニューを考えたり、外食先でも旬の食材が使われている季節メニューなどを選びましょう。

春の養生について、具体的な食材を紹介していきますが、薬膳の基本や生活など、秋の養生について前ページで説明しています。

春に弱ってしまう五臓六腑の「肝などの説明がありますので、先にお読みいただくとお役に立てると思います。

春の薬膳のポイント1:旬の魚介類や農産物で体を整える

冬で弱った体にパワー与え、“肝”を補いスタートの春の体づくりをしてくれるのが、魚介類です。

弱ってしまった“腎”を回復させて、春に向けて“肝”に働いてもらい、養生していくのが薬膳のポイント。

春の魚介類(金目鯛・こはだ・さわら・にしん・鰹・あさり・はまぐり・ヤリイカなど)

冬に不足がちとなる栄養素の、ビタミンやミネラルなどを豊富に含んだ魚が多く、春が旬の魚がたっぷり補ってくれます。

ビタミンやミネラル・血中コレステロールや中性脂肪を減らす働きがあり、DHA・EPAが豊富です。

 

例えば、旬が春のアサリには“肝”を補う効果があります。


そのアサリに、春が旬の菜の花を添えて、旬のモノのダブル効果を得ると、旬の献立を考えます。

春の野菜(春キャベツ・菜の花・アスパラガス・そら豆・さやえんどう・さやいんげん・山菜・新じゃがいも・新たまねぎ・ニラ・春菊など)

気を補う野菜が多く、胃腸の働きを高めてくれます。

胃腸を整えることで免疫力アップや新陳代謝がよくなるので春の風邪予防に役立ちます。

食物繊維が豊富なので便秘の解消や美肌効果など、体に溜め込んだ老廃物を排出させる効果の野菜が多いです。

 

  • キャベツ
    気を補い胃腸の働きを高め潰瘍を防いてくれます。
  • 春菊
    気の巡りをよくして、停滞しているものを発散し、抗酸化作用があります。
  • アスパラガス
    水分を補って新陳代謝を促し、疲労回復効果があり、穂先には血管を丈夫にする働きがあります。
  • そら豆
    体の水分バランスを整え、利用作用があります。
  • にら
    ビタミン類が豊富で、胃腸を温め気や血の巡りをよくし、解毒効果があります。
  • たけのこ
    食物繊維が豊富で、体の水分バランスを整えます。便秘やむくみなどの体の停滞ぎみの方におすすめです。

 

春の果物(いちご・甘夏・キウイ・グレープフルーツ・マンゴーなど)

春の果物は、ビタミンCやクエン酸を多く含むものが多く血液サラサラ効果や美容によいものが多く、酸味がある食材は“肝”の働きを補ってくれます。

ビタミンCや食物繊維・ポリフェノールなどが豊富で、便秘解消はもとより抗酸化作用が期待できます。

 

春の薬膳のポイント2:老廃物を出し切ること

春が旬の山菜が、溜まった冬の毒素のトラブルを未然に防いでくれます。

山菜類には解毒作用があり、暖かくなって活発になる細菌やウイルスによる感染予防にも効果を発揮します。

上昇してしまった血を、“肝”に戻す作用があります。

春には苦味がある野菜を食べると昔から言われていて、冬眠から目覚めた熊も一番はじめに苦味の強い山菜の新芽なのだそうです。

春の野菜・山菜の苦味こそが、冬の体から春の体へと切り替える食べ物です。

おすすめの白い食材

ふき・ふきのとう・せり・うど・たけのこ・タラの芽・菜の花など

春の薬膳のポイント3:ストレス解消と気を高める食材を意識

季節の変化で、気持ちが不安定になったり、新年度に生活環境が変わってストレスが溜まりがちです。

そんな時、強い香りのする野菜類は、気の巡りを良くして、精神を安定させる効果があるので、おすすめです。

食べることだけではなく、ストレスを解消させ気を高めるために、ニオイを嗅ぐだけの治療法があるほどです。

春の野菜で、三つ葉やセロリ・春菊など、香りの強いものや、青じそやミントなどのハーブなどの香味野菜や香辛料が効果を感じられます。

多くの植物が芽吹く春…

スムーズに冬から春に向けた体づくりをするには、旬の魚介類と山菜を含む野菜や、香りが高い香味野菜や香辛料を料理に使って、“肝”を補い“気”を高めるようにしましょう。

【春】様々な食材の効能

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【「和漢膳料理研究家」女子栄養大学にて食生活指導士・漢方養生士・中医薬膳士・防災士・ペット食育士】 生涯学習コーディネーターとして、学校支援地域本部事業や成人の学習支援に参加し、生涯学習の振興発展に寄与することを目的とする自治体に登録し、公共地域の活動に参加しています。講演内容は、子どもの食育・成人の療養食・防災食・動物の「食」について、企業相談や地方講演を行っています。

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“漢方養生士・中医薬膳師・女子栄養大学食生活指導士”として「薬膳・ローフード・スローフードの健康的な食事」
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“愛玩動物飼養管理士&ペット食育士”
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