季節の変わり目に注意!春の体調不良を食事で整える6つのポイント


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春の季節の変わり目(3~4月)は、精神的・身体的に何からの不調を感じるという人が、「ウーマンウェルネス研究会」のアンケートで約8割もいました。

季節の変わり目の不調は、ほとんどが「春バテ」

体が重く感じられ、だるい…

そんな方に関連記事を合わせてお読みいただくと、より深く改善の道が開けます。

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今回は、冬に溜まった毒素が解毒しないまま体に溜め込んでしまいがちになってしまう原因を改善できる食事の食材を紹介します。

季節の変わり目に体調不良にならないために気を付ける肝臓

漢方では、漢方では3月は寒い「陰」から、暖かい「陽」へと移行する「大きな季節の変わり目」と考え、冬で溜め込んでいた毒素を、春の季節に対応する体にするために解毒しなければなりません。

その「解毒と代謝」をしてくれるのが、「肝臓」です。

春は、新しい芽を出し始める季節で、「生命エネルギー」が急に活発に働き出します。

人間も肝臓が活発に動き始めるために、とても負担がかかっています。

肝臓に負担がかかってしまうと、心を抑制できないため、イライラしたり怒りっぽくなったりして、心身共に疲れてしまうのです。

1年の中でも3月から4月の季節の変わり目では、体調不良になる人がとても多く、冬から春への体の切り替えがうまくいっていないことも、ひとつの要因です。

季節の変わり目に体調不良にならないために、肝臓を労わることがとても大切です。

春の季節の変わり目「肝臓」をサポートする食べ物のポイント

冬の性質でもある「体に溜め込む」体から、春の「排出する」体へと切り替えなければなりません。

そのために体内に溜め込んできた不要なものを解毒するために、まず、「肝臓」をサポートする必要があります。

そのためには、肝臓に栄養をおくる必要があります。

春の体調不良を改善するには、交感神経や副交感神経のバランスも必要ですが、今回は食べ物で改善する方法を紹介しています。

ポイント1.肝臓の働きも助けるたんぱく質

肝臓には、たんぱく質を代謝する機能があります。

その肝臓の栄養となるのも、たんぱく質です。

たんぱく質は、体内で常に分解と合成を繰り返していていることで、細胞が正常に保たれていています。

厚労省提示によると、最低でも1日に50~60g程度のたんぱく質の摂取が必要です。

何か疲れたなぁ~と感じたら、いつもより肝臓への栄養が不足しているのだと考え、たんぱく質量を1日100gを目標に食べるようにします。

目安として、赤身の豚肉か牛肉を1日200g食べることで、たんぱく質が40g摂ることができます。

たまご1個でたんぱく質の量は7gです。

お判りだと思いますが、たんぱく質量が1日100gだから、肉が100gということではありません。

赤身肉100gの中には20gのたんぱく質量しかありませんので、他の食材でもたんぱく質量を気にする必要があります。

ここまでが、一般的な話でもあり栄養的にも理にかなっていることでもあるのですが、2011年アメリカ対癌協会より、豚や牛の赤身肉は1日80g以上食べると、大腸ガンのリスクが増加すると発表しました。

赤身肉はコレステロール値を上げる飽和脂肪酸が多く、メタボリックシンドロームを引き起こし、肥満は大腸がんの危険因子です。

そして、活性酸素が過剰に産生され、その活性酸素は大腸がんの発生に関与していると発表されました。

できることなら、豚と牛の赤身肉は、週に1~2回ほどにして、鶏肉や貝類・甲殻類・軟体動物などでたんぱく質を摂るようにしましょう。

ポイント2.肝臓を強くする必須アミノ酸

 

たんぱく質とのバランスで必要なのが「アミノ酸」です。

それも、体の中で合成することができない「必須アミノ酸」は、1種類のアミノ酸を多く摂る方法ではなく、バランスよく摂ることが必要なのです。

必須アミノ酸は動物性のモノに多く含まれているので、食べられる食材をしっかり摂るようにしましょう。

 

肝臓を強くする必須アミノ酸がバランスよく含まれているたんぱく質

豚肉・牛肉・鶏肉・レバー・たまご・シジミ・イワシ・サケ・アジ・エビ・イカ・タコなど

たんぱく質の分解を促進する働きがあるキウイ

しかし、動物性たんぱく質は、腸内で悪玉菌のエサになる上、有害物質をつくるので、腸内環境が乱れている方は、肉類よりも魚介類を食べるようにします。

油の多いお肉を食べ過ぎたり、消化不良を起こす方は、マタタビ属の果実に含まれるアクチニジン (酵素)が入っている「キウイ」がおススメ!

キウイには、たんぱく質の分解を促進する働きがあり、胃酸の影響にも負けず、体内でたんぱく質の分解を助けてくれます。

ポイント3.腸内環境を整える発酵食品

肝臓を元気にするために、たんぱく質をとっても、腸内で悪玉菌のエサになり腸内環境が乱れてしまっては本末転倒です。

お肉を食べた後にお腹が張ったり、もたれを感じる方は、発酵食品といっしょに食べるようにします。

発酵食品には、腸内環境を整え、善玉菌を増やし悪玉菌を減らしてくれます。

悪玉菌を分泌するアンモニアなどの有毒物質や、それを解毒する肝臓への負担も減ります。

調味料として動物性たんぱく質と調理したり、デザートにヨーグルトなどを食べて調整します。

肝臓への負担を減らす発酵食品

塩麹・甘酒・味噌・キムチ・ヨーグルト・チーズなど

 

ポイント4.肝臓を強くする貝類+レモン

肝機能を高める食材として代表されるのが、貝類です。

高タンパク質でありながら、肝機能を強化し改善もするタウリンやオルチニンなどのアミノ酸や、鉄や亜鉛・カルシウムなどのミネラルが豊富。

しかも低カロリー!

肝臓が弱っている方!

春には是非おすすめしたいのが貝類です。

肝機能を強化し改善する貝類とレシピ

アサリ・ホタテ・シジミなど

 

吸収率をアップさせるレモン

レモンはビタミンCが豊富な上、鉄や亜鉛などのミネラルの吸収率をアップさせます。

レモンに含まれているクエン酸が、肝機能の働きを助けてくれるので、レモンがない時はお酢を料理に加える工夫をしましょう。

料理ができあがり、レモンをサッとひとかけしたり、貝のマリネなどのメニューがおすすめです。

ポイント5.肝臓を強くする甲殻類と軟体動物+タマネギ

エビやカニなどの甲殻類と、タコやイカなどの軟体動物は、高たんぱく質の食材です。

肝機能を強化するタウリンなどのアミノ酸を豊富に含みます。

お刺身などで簡単に食べることができますし、茹でてある状態で売られているものも多くあります。

タコはタウリンなどのアミノ酸が豊富な上、ビタミンB群・ビタミンE・亜鉛などのミネラルを多く含まれている栄養満点の食材です。

肝臓の働きを助けるタマネギ

タマネギには肝臓の働きを助ける「グルタチオン」が含まれ、「ケルセチン」が肝臓や腸の炎症を抑えてくれます。

そして「流加アリル」はタコなどに含まれるタウリンと食べ合せると、肝臓の働きを助ける力がアップします。

タマネギをタコの酢の物などがおすすめです。



ポイント6.ほろ苦い春の旬の野菜は肝臓を強くする

旬の野菜には、その季節に必要な栄養がたっぷりつまっています。

春の息吹!春野菜には、生命力を人間にもたらしてくれるほろ苦い菜の花やヨモギ・たけのこ・フキ、たらの芽などがあります。

野草には、ビタミンやミネラル、食物繊維、酵素などが多く含まれていて、この季節に必要な排泄作用があります。

冬に溜まった体内湿気や毒素を除く作用のあるものが、春の野菜には多くありますでの、毎日旬の野菜を食べるように心がけましょう。

1日3度の食事で、動物性のたんぱく質を摂ろうと、加工品でデンプン・小麦粉・砂糖が多く含まれているものや揚げ物を食べることは避けるようにしましょう。

 

人間の肝臓と腎臓は、健康であれば問題なく毒素を自然に排出します。

健康であれば、わざわざデトックスを意識しなくてもいいですし、健康であるのに無理なデトックスは疲労をもたらし、活力を減退させるだけです。

旬の野菜などの自然の恵みに感謝し、健康的な食生活と活動的なライフスタイルを「普通の生活リズム」としていれば、体調不良になりません。

暴飲暴食を避けて、水分を過不足なく摂取し、十分な睡眠をとり、ストレスが溜まらないような工夫をするといった基本的なルールをしっかりと継続していくことがとても大切です。

しかし、現代は年間通して様々な野菜を食べられますし、好きなものを好きなだけ食べると言うような、自然の流れに逆らった生活をしています。

慢性的なアレルギーでお悩みの方や、季節の移り変わりに体調不良を感じる方は、季節の変わり目で解毒をしようとしている体を労わり、リセットできるチャンスでもあります。

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東洋人である日本人のDNAによる体質をいかした食事を心がけて…♪

 

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【「和漢膳料理研究家」女子栄養大学にて食生活指導士・漢方養生士・中医薬膳士・防災士・ペット食育士】 生涯学習コーディネーターとして、学校支援地域本部事業や成人の学習支援に参加し、生涯学習の振興発展に寄与することを目的とする自治体に登録し、公共地域の活動に参加しています。講演内容は、子どもの食育・成人の療養食・防災食・動物の「食」について、企業相談や地方講演を行っています。

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