暦の上では春ですが、寒暖差や気圧の変化によって体調不良やストレスが重なり、穏やかな心の大敵である血糖値の急上昇に気を付ける必要があります。
2月から4月と気候変化や環境の変化によって、副腎は疲れてしまいます。
血糖値の調整を心がけましょう。
Contents
春の薬膳解釈!血糖値の急上昇を起こす
寒暖差や気圧の変化なども「ストレス」として体は認識します。
日光やブルーライトなどの光に影響しやすい副腎から分泌されるホルモンのコルチゾールは、ストレスや体内の炎症などに対処するために分泌されます。
コルチゾールがたくさん出過ぎることで、副腎はくたびれます。
血糖値の調整をしているインスリンの分泌にまで悪い影響を与えるのです。
インスリンとは、膵臓から分泌されるホルモンのひとつで、血糖値の上昇を抑えるホルモンです。
食事をして血糖値が上がると、それに反応してインスリンが分泌され、体内に取り込まれた糖をエネルギーとして利用され、蓄えることで、血液中の糖の濃度を一定に保とうとします。
このインスリンの分泌には、ビタミンDや亜鉛が関係しているのですが、太陽の光が少ないことから、ビタミンDが減っていて血糖値の調整に問題が発生します。
その上に血糖値が急上昇する糖質の多いものをとると、インスリンが処理しきれず、血糖値が安定しないのです。
甘いモノが食べたい人…好きな方は、血糖値の急上昇を防ぐような食材を合わせて食べるようにします。
春の薬膳解釈と食材
薬膳の解釈では、「甘いものが副腎の疲労を加速させる」としています。
副腎が疲れることで、血糖値の調節がうまくいかなくなり、眠気がひどくなったり、パニック状態になるなど、心が落ち着きません。
長く続いた冬の疲れが出て、その毒素も排出されず体に溜まっています。
その上に、冬の延長で体に溜め込む習慣もあり、甘いモノが欲しくなります。
副腎ケアのために積極的にとりたい食材として、まず水分を上手にとって、デトックス効果を高めます。
副腎が疲れている人が不足しやすいのがミネラル類なので、海に生息するミネラル豊富な貝類、海藻類を食卓に取り入れ、青魚のたんぱく質がおすすめ!
そして、春が旬の色素や香り・苦味がある野菜で、抗酸化作用や抗アレルギー作用があり、肝機能の保護、血糖値の調整などを整えます。
そして、梅干しを加えるメニューにしましょう。
青菜のごはん・良質な青魚と梅干し煮を主菜・海藻類の酢の物・菜の花と魚介類の炒め物・ぬか漬け3品を副菜・きのこと春キャベツや野菜たくさんの味噌汁…そんな薬膳定食メニューがおすすめです。
春に体が「ダルオモ」と感じる人が注意して食べるモノ
インスリンの分泌には、ビタミンDや亜鉛を意識することと、もうひとつ。
甘いモノを食べた過ぎた時、砂糖の代謝で消費されてしまう栄養も補うことが必要です。
糖の代謝のためには、ビタミンB1が使われます。
甘いモノが好き!煮物などでも甘辛の味付けをして食べていると、体がだるく重く感じる「ダルオモ」を感じるようになります。
それは、甘いモノを食べたことで、糖の代謝でエネルギーを使ってしまうので、いざというときに必要なエネルギーが落ちていて体が「ダルオモ」になるのです。
どうしても甘いモノを食べた時に、ビタミンB1を含む食材も意識して食べるようにします。
ビタミンB1は、豚肉や大豆が多く含まれているので、豚肉の生姜焼きや、大豆のトマト煮などを食べるようにいましょう。
お菓子を控えても甘いモノを一気にカットするのは辛いですよね。
甘いモノを食べたくなったら、糖質はありますが、血糖値の急上昇を起こしにくく、心を乱さない「フルーツ」を食べるようにしましょう。
血糖値の急上昇を抑えるビタミンDと亜鉛の摂り方
血糖値の急上昇を抑える食べ物として、ビタミンDと亜鉛を意識して食べましょう。
ビタミンDが多く含まれている食材と摂り方
ビタミンDが不足してしまうと、筋力が衰えてしまうので、カルシウムの吸収が悪くなって骨が弱くなります。
魚類やきのこ・きくらげに多く含まれていて、野菜や穀物、豆、イモ類にはほとんど含まれていません。
ビタミンDは、カルシウムの吸収率を高めて、尿中へのカルシウム排泄を減らすので、骨の健康のためにも、おすすめの栄養素です。
そして、きのこ類は、紫外線にあたるとビタミンDが増えるので、使う前に天日で干すとよいでしょう。
姉妹サイト関連記事:「きのこ」乾燥と冷凍で驚くほど栄養価アップ!キノコは健康万能食材
サバ・イワシ・サンマ・カレイ・サケ・メカジキ・ブリ・しらす干し・きのこ類・きくらげなど
亜鉛が多く含まれている食材と摂り方
亜鉛が不足してしまうと、免疫力が低下し、成長障害、味覚障害、皮膚や粘膜や爪の状態が悪くなり、男性はEDの可能性も考えられます。
亜鉛不足は、食品摂取量の不足だけではなく、亜鉛の吸収を阻害する食品添加物を含む加工食品や、冷凍食品やレトルト食品を多く利用することも亜鉛不足を招くので、できることなら無添加のものを選ぶようにしましょう。
亜鉛は肉類や魚介類などに多く含まれ、肉類や魚介類を食べないベジタリアンやビーガンなどは、不足しやすいミネラルと言われています。
牡蠣・うなぎ・切り干し大根・牛肉・たまご・落花生・スルメ・シラス・鰹節など
糖質と糖分の違い
「糖」という漢字を使用しているので「糖質」と「糖分」を混同してしまいそうですが、「糖分」という言葉には明確な定義がありません。
「糖分」は甘いものやごはんなどの、糖質食品を指す曖昧な言葉で使っています。
「糖質」とは、炭水化物から食物繊維を除いたものという定義があります。
私たちの「エネルギーの元」で日々の活動で消費しています。
糖質が不足すると、疲労感や集中力が落ちてしまいますが、過剰にとってしまうと、エネルギーとして消費されなかった糖質が中性脂肪として蓄積されるので、糖質は太るモノというイメージがついてしまいました。
糖質の上手な摂り方:血糖値の急上昇を抑える3つの方法
春の寒暖差ストレスや、環境変化のストレスで弱ってしまう副腎を守るために、前述で食べるモノを紹介していました。
次は、血糖値の急上昇を防ぐ糖質の摂り方についてです。
体は食べるだけで健康を保っているわけではありません。
生活習慣として睡眠や運動も必須であることを前提に、3つの血糖値の急上昇を抑える方法をお伝えします。
血糖値の急上昇させない食べ方
当たり前ですが、大量の糖質をとれば血糖値は急上昇しますが、血糖値の上昇のスピードには、量だけではなく食べ方も大きくかかわっています。
ごはんを食べたのに、すぐにお腹が減るのは血糖値が急激に下がるときです。
血糖値を急上昇させなければ、急に下がることもないため、間食をしたくなることもなくなります。
血糖値の急上昇させない食べ方は、よく噛むことです。
ゆっくりよくかんで食べるには、食物繊維の豊富な野菜・きのこ・海藻など、咀嚼が必要なおかずを積極的に食べると効果的です。
そして、食べる順番を変えるだけで、血糖値の急上昇を防ぐことができます。
野菜・きのこ・海藻 → 肉・魚 → ごはん・パン・めん
野菜・きのこ・海藻と、咀嚼が必要なものを食べることで唾液の分泌も多く、満腹命令が出やすくなります。
調味料(油や酢)を味方につける
三大栄養素(たんぱく質、脂質、糖質)のなかで、血糖値を最も上昇させやすいのは糖質です。
糖質と一緒に脂質をとることで、血糖値の急上昇を抑えてくれるため、パンには良質のオリーブオイルをつけて食べたり、糖質には少量の良質な油を使うことです。
そして、お酢にも血糖値の急上昇を抑える働きがあるので、生野菜や温野菜でも、ドレッシングに良質な油を使用したり、酢の物やピクルスなど酢を使った料理を最初に食べるのもおすすめです。
糖質に油や酢をとったからといって、「糖質のとりすぎ」という量的なことを帳消しにしてくれるわけではなく、血糖値の急上昇を抑えることができるだけで、とり過ぎた糖質は余分な脂肪になることに変わりありません。
糖質を全くとらないことは、近年問題になっていますので、何事も「適量」がよく、効率よく体に栄養として行きわたるように食べることが必要です。
必ず「糖質+食物繊維」というルール
糖質は、「単独で食べる」「食物繊維と一緒に食べる」という違いで、体への影響に大きく差が出ます。
食事のメニューで、食物繊維の少ない状態で糖質をとると、糖が一気に吸収されるため血糖値が急上昇してします。
エネルギー源として使いきれない分の糖質は、中性脂肪に代わって蓄積され、継続されることによってメタボ体質になります。
そして、「ダルオモ」の原因は、血糖値が急上昇し、その後急降下することで、疲労感やだるさを感じやすくなってしまいます。
糖質をエネルギーとしてしっかり使うために欠かせないが、「糖質+食物繊維」というルールです。
「糖質+食物繊維」のルールは頭では理解していても、なかなか実行できない方が多く、私が開催している健康セミナーでは具体的な例を求める方が多いです。
下記の関連記事は、具体的な食材に触れています。
ただ単に食物繊維を食べれば良いというわけではないため、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランスに気を付ける必要がありますので、合わせてお読みいただくとお役に立てると思います。
↓当ブログ:新型コロナウイルスのページ↓
↓今月の健康プログラム 目次ページ↓
東洋人である日本人のDNAによる体質をいかした食事を心がけて…♪
日本人(東洋人)の体質を基本に、温活・腸活・菌活を意識して、生活習慣と食生活を心がけましょう。
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