スーパーに行くと様々なオリゴ糖が並んでいるので、「腸によい」と言われる食品の中で、手軽に取り入れやすくなりました。
腸活も継続している方が多く、「プレバイオティクス」が世に広まっているのを感じます。
細菌や真菌などの有益な微生物の成長や活性を誘発する腸内有用菌を増やし、腸内環境の改善をする働きがあり、善玉菌のエサになるもの
腸活を意識すると、「オリゴ糖」は欠かせません。
そんなオリゴ糖の種類や効果について紹介します。
Contents
オリゴ糖とは
果物に含まれる「果糖」や脳のエネルギー源として知られる「ブドウ糖」など、「糖」にはさまざまな種類がありますが、その中で最小単位となる「単糖」が結びついたものを「オリゴ糖」と言います。
オリゴ糖は、胃や小腸では消化されにくいため大腸まで届くので、ビフィズス菌などのエサとなり、善玉菌を増やす働きがある「プレバイオティクス」の一種です。
そのオリゴ糖には、2つの種類があります。
消化酵素によって分解され体のエネルギー源になる「消化性」のオリゴ糖と、消化されずに大腸まで届く「難消化性」のオリゴ糖です。
母乳や牛乳・野菜など、自然界のさまざまなものに含まれています。
味つけが素材をいかす和食を食べることで、自然に「オリゴ糖」は取れるようになりますが、食べ合せによって腸内の善玉菌を増やせるので、オリゴ糖は意識して摂るようにしたいものです。
お腹にやさしく腸によい…などと言われている「オリゴ糖」
そのオリゴ糖の効果について紹介します。
善玉菌を増やして腸内環境を整えるオリゴ糖の効果
赤ちゃんの腸内に生息する細菌は、腸の90%がビフィズス菌で占めているため、生後数か月間、腸内環境の免疫によってが、病気にかかりにくい理由です。
ところが、現代の食生活によって、成人の腸内に生息するビフィズス菌が、全体の0~数%まで減少してしまっていることが、便秘ぎみになり様々な病気を引き起こしています。
主に難消化性のオリゴ糖は、大腸まで届いてビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌のエサにして、乳酸や酢酸などの酸性物質を作り、酸性に弱い悪玉菌は死んで自然と善玉菌が多くなっていきます。
オリゴ糖が腸内に入ることで、ほぼ確実に有用菌のエネルギーになると言われています。
※「有用菌」とは、消化吸収を助けたり、病気に対する抵抗力を付ける働きをする菌のこと
人の腸内には、体調を整える働きをする「善玉菌」と、体調不良の原因となる「悪玉菌」がいて、腸内フローラのバランスが不安定になった時、優勢なほうの味方をする「日和見菌」に分かれています。
その善玉菌のエサとなるオリゴ糖が栄養源となり、善玉菌の数が増加することが確認されたため、自然な排便リズムを促すとして、病院などでは便秘対策に利用されることがあります。
小腸の免疫系を刺激して免疫力を高め、アトピーや喘息などのアレルギーを抑制し、花粉症を緩和する働きや、毒素から腸管を守り病原菌の侵入を防ぐなど、体調不良が改善される例が多くあります。
血糖値を上げないオリゴ糖の効果
難消化性オリゴ糖は、体内で消化されにくいため、分解されずに大腸に届き、血糖値の上昇を抑える働きがあるため、ほとんど上昇しません。
オリゴ糖は、分解されずに大腸に届くので、摂取後も「血糖値はほとんど上昇」しません。
そのため、糖を脂肪として貯め込んでしまう働きの「インスリン分泌」への影響もないため、病院の食事指導でもオリゴ糖は食べるリストに上がります。
糖として吸収されないため、血糖値を上げないオリゴ糖は、砂糖の代替品として粉末やシロップを使うと効果的です。
食品に含まれているオリゴ糖は、食事と共に摂ることができますが、砂糖の代替として取る粉やシロップの場合、「糖」という文字が入っていることもあり、カロリーを心配する方もいますが、砂糖と比較すると低カロリーです。
ダイエットを意識して、砂糖の代替としておすすめの食材です。
砂糖がティースプーン一杯で4kcal・オリゴ糖は約半分以下の2kcalです。
しかし、オリゴ糖の種類によっては砂糖と同じカロリーの物もありますし、大量に摂取するものでもありません。
料理や飲み物に使うときの砂糖の代替として、使用する程度の量です。
オリゴ糖が含まれる食品とオリゴ糖の種類
オリゴ糖を豊富に含む食品は、大豆やきなこなどの豆類、にんにく、玉ねぎ、ねぎ、ごぼう、アスパラガス、たけのこ、とうもろこし、キャベツなどの野菜や、果物であればバナナ。
これらの食品は、食物繊維を豊富に含み、腸内細菌を元気にしてくれる食品としても、あげられています。
オリゴ糖の力を発揮するには、排泄を促す食物繊維を切り離すことができません。
特に水に溶ける「水溶性食物繊維」がゲル状になるために多く食べるほど便の水分を増やして便通を促してくれるからです。
そして前述で書いていますが、和食を食べていると自然にオリゴ糖が摂れるという理由は、味噌やしょうゆ・清酒・みりんなどの和食で使う調味料にも含まれているからです。
整腸効果のあるオリゴ糖を豊富に含む食品を、毎日の食事のメニューに加えることで、オリゴ糖も食物繊維も摂取でき、善玉菌が元気な状態を保ち増やすことが出来るというわけです。
食品中に含まれるオリゴ糖はごくわずかなので、即、効果を実感できるほどの量ではありませんが、腸内の善玉菌を日々育てることで、気が付いたら調子が良いという実感を得ることはできます。
美腸になりたい!便秘を改善したい!…という方は、「オリゴ糖」は積極的に摂っていきたい食材です。
善玉菌・腸内フローラーを増やすオリゴ糖の種類
善玉菌のエサになる「プレバイオティクス」を積極的に摂ることで、善玉菌が増え、腸内フローラは豊かになります。
小腸の一部である回腸から大腸にかけて、花畑のようになっている腸内細菌のことで、その量は1.5㎏もあります。
オリゴ糖は食品でも取ることができますが、粉やシロップなどでも販売されています。
いくらオリゴ糖が体に良いとしても、単体で摂り過ぎはよくありません。
粉やシロップを使用する際、商品表示でオリゴ糖の種類と含有量などを確認して、砂糖の代替として上手に使うようにしましょう。
【善玉菌・腸内フローラを増やすオリゴ糖】
●フラクトオリゴ糖(難消化性)
砂糖に果糖が結びついた甘味料で、腸の環境を整えるのに最適のもので、オリゴ糖シロップなどで販売されている。
アスパラ、にんにく、サトウキビ、玉ねぎ、ゴボウなどから作られ、淡い甘み(砂糖の約30~60%)
●ガラクトオリゴ糖(難消化性)
ビフィズス菌の増殖を促す物質で、母乳に含まれている動物性オリゴ糖で、乳糖をアルカリ処理して作られる。
母乳や牛乳に含まれている乳糖や、チーズを生産する際の副産物とも言われ、あっさりとした甘み(砂糖の約20~50%)
●大豆オリゴ糖(難消化性)
大豆たんぱく質を使用した後の残りのラフィノースとスタキオースから作られ、人の消化酵素で分解されにくいので少量で効果が得られやすい。
大豆やマメ科植物に含まれ、砂糖に近い甘み(砂糖の約70~75%)
●ラフィノースオリゴ糖(難消化性)
ビートから作られるオリゴ糖で、整腸作用・免疫力アップ・アレルギー等の緩和に役立ち、医療用や乳児用粉ミルクに使用されている。
オリゴ糖の中でも最も早くビフィズス菌のエサとなる「てんさい(砂糖大根、ビート)」から作られ、上品な甘み(砂糖の約20~25%)
●キシロオリゴ糖(難消化性)
食物繊維のひとつキシランを分解したもので、少量で効果が得られやすいのが特徴。
トウモロコシやタケノコの食物繊維から作られ、砂糖に近い甘み(砂糖の約25~40%)
●イソマルトオリゴ糖(消化性)
グリコースを構成糖とし、熱や酸に強いので料理に使いやすく、安価なオリゴ糖シロップとして利用されている。消化性のため腸には届きにくいが、料理の煮崩れ低減効果があり防腐作用があるので保存性も高められる。
ハチミツや味噌、しょうゆなどの発酵食品に含まれ、まろやかで旨味のある甘味(甘味度40~50)
難消化性オリゴ糖や糖アルコールに比べ、下痢を起こしにくい
販売されているオリゴ糖のシロップでは、オリゴ糖は混合されているものもあり、[オリゴのおかげ]という商品は、原材料が“乳糖果糖オリゴ糖”と表示されています。
乳糖果糖オリゴ糖は、「乳果オリゴ糖」とも言われ、ラクトスクロースオリゴ糖の原材料であるサトウキビを主成分としていますが、ガラクトオリゴ糖の牛乳の乳糖もプラスして作られています。
このように、オリゴ糖の主原料を確認すると、様々なオリゴ糖が販売されているのがわかります。
オリゴ糖の難消化性と消化性について
オリゴ糖には、「難消化性」と「消化性」があります。
「消化性」のオリゴ糖は、難消化性のオリゴ糖と同様の効果を得るために、人の消化酵素による分解が起こりやすいため摂取量が多く必要となりますが、料理に使うことで煮崩れ低減効果や防腐作用などの効果で、便利なオリゴ糖です。
「難消化性」のオリゴ糖は、胃や小腸で分解されることなく、大腸までそのまま届いて善玉菌のエサになります。
オリゴ糖の摂り方
オリゴ糖を効果的に摂るタイミングは食物繊維と同時に食べることができる「食事中」が理想です。
オリゴ糖は、他の食品と同時に取ることで腸まで届きやすくなり、寝る前に温かい紅茶などのドリンクに入れてから寝ると、翌朝のお通じが良くなると言われていますが、便通が良くなるのまでは腸内の善玉菌を育てなければならないので、即効性は期待できません。
しかし、便通がよくなって来るころには、善玉菌が増えたとも言えるのです。
一般的に、甘いオリゴ糖は、ヨーグルトに入れるのが良いとされていますが、最近の腸内細菌研究や食事療法を実践している関係者の研究報告で、日本人には動物性よりも、野菜の発酵食品の方が腸に合っているという方向になっています。
もちろん、朝食でヨーグルトを食べる方は、オリゴ糖を加えた方がいいですが、食物繊維が多い野菜の料理には欠かさずオリゴ糖の粉末かシロップを使うような料理をとった方が効率よく、善玉菌を増やせることができます。
もともと玉ねぎやゴボウなどの根菜類や、ネギなどの野菜、バナナなどの果物にオリゴ糖が含まれていて、加熱料理をすることによって効果的に吸収できるようになります。
料理に砂糖の替わりにオリゴ糖の粉末やシロップを使用するなど、オリゴ糖の摂り方は、食品から摂る方法とオリゴ糖の粉末・シロップを砂糖の代替として使うという2つの方法があります。
私は食品用「てんさい糖」と、シロップの両方を使っています。
砂糖に限らず、料理で使用する調味料を良質なものにすることで、毎日蓄積されている栄養が違ってきます。
オリゴ糖を調べて、シロップの製造工程によってオリゴ糖の含有量がちがうことを知りました。
各メーカーに問い合わせて調べてみたので、合わせてお読みいただくとお役に立てると思います。
次のページでご説明します。各メーカーに問い合わせて調べてみたので、合わせてお読みいただくとお役に立てると思います。
オリゴ糖粉末と液体シロップの違い!メーカー別含有量の違いを調べた
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東洋人である日本人のDNAによる体質をいかした食事を心がけて…♪
日本人(東洋人)の体質を基本に、温活・腸活・菌活を意識して、生活習慣と食生活を心がけましょう。
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