ウイルス感染予防で鼻・喉・肺の気管支や粘膜の強化をおすすめする理由

新型コロナウイルスの予防として、免疫力を高めることが言われています。

免疫力に関しては、関連記事をご参照ください。

私は、もうひとつ、心がけていることがあります。

それは新型コロナウイルスに限らず、インフルエンザなどの感染症が流行している時に注意していることです。

常に水分を取って喉の粘膜を潤す

うがいはウイルス除去をするとされていますが、ウイルスは喉などの粘膜に付着してから15~20分で、私たちの体内に侵入して感染を成立させていることから、帰宅後にうがいをすること以上に、外出中にこまめに水分補給が必要だということです。

喉の粘膜を潤しておくことは、粘膜の異物排除機能を高めるので、常に水分を取って喉の粘膜を洗い流すことも感染対策のひとつです。

コロナウイルスは胃酸で死ぬ可能性があり、中国の研究チームによると、糞便からコロナウイルスが検出されたという報告があります。

しかし、まだ新型コロナウイルスは研究段階のため、呼吸器ウイルスにこの予防法が効くことを示すエビデンスはありません。

そして、喉を潤すことに、たとえ効果があったとしても、鼻からの侵入は防げないという指摘がされています。

特に新型コロナウイルスは鼻からの感染が高いことから、喉からの侵入を防ぐことに無意味なことを言われる方もいます。

鼻からの侵入は避けられなくても、喉からの侵入を少しでも避けることができるのであれば、それでもいいのではないでしょうか。

100%の予防はできない新型コロナウイルスですが、少しでも予防に繋がることであるならば、20分に1回、唾を飲むことだって効果があるのかもしれないと思うのです。

鼻・喉などの粘膜や肺を潤しておいて、困ることは何ひとつありません。

鼻・喉・肺の気管支や粘膜の強化をおすすめする理由

私たち人間の粘膜はネバネバしていて、細胞の表面にウイルスが直接くっつかないように層のようになっています。そのネバネバの上にウイルスが付着してもすぐには感染しません。

粘膜のネバネバが少ないほど、感染される時間が短く予防効果が発揮できず、粘膜が潤っていることで感染確率が低くなるという説は、納得できるものです。

医師や研究者達は、それぞれの置かれた自分の立場で情報を発信し、対立や批判意見なども発信しています。

医師や研究所によって、見解がちがい、何がデマで何が正しいのか…。

少なくとも、インフルエンザの感染予防に関して、研究結果が伝えられていることは、ウイルス感染の予防のひとつになると考えていいのではないでしょうか。

たとえ新型コロナウイルス予防にならないとしても、健康な体の維持に繋がることなので、できることは実践していきたいと思うのです。

インフルエンザウイルスは 、直径1万分のミリメートル即ち 100ナノメートルとウイルスの中でも小さく、人の鼻孔や口腔より侵入して咽頭後壁など気道粘膜の表面の上皮細胞に侵入して、その中で急激に増殖する。食道を通過して胃まで達するインフルエンザウイルスは、胃酸により感染は成立しない。最も有効なのは、体調を整えることであるが、外出時には N95 マスクを着用することである。その他ビタミン類を含めた 十分な栄養を摂取、 睡眠、防寒などに留意する。インフルエンザ流行期には、補中益気湯などの 漢方薬を服用すると効果があるとの報告もある。

<日本口腔ケア学会:インフルエンザ予防のための口腔ケア普及と実践

 

新型コロナウイルスの予防策ではありませんが、緑茶に含まれるカテキンはインフルエンザ予防になると言われています。

喉についたウイルスが胃に流れてしまえば、胃酸でウイルスが死ぬことから、池袋大谷クリニック院長の大谷義夫医師など、多くの医師が実践している予防策です。

ウイルスが粘膜に付着してから15~20分で体内に侵入し、感染を成立させることから、緑茶などの抗菌作用がある飲み物をこまめに飲んで、喉を潤しておきたいですね。

喉の粘膜を潤すことは、粘膜の異物排除機能を高めるので、その意味でおすすめする予防策です。



中医学の「肺」の役割をウイルス感染予防に生かす

中医学(中国伝統医学)の「肺」は、外気をとりこんで、体内の濁気を鼻や皮膚から排出して、全身の「気」の流れや潤いを統括する機能の総称です。

その肺の機能が衰えてしまうと、咳や息切れ・皮膚の乾燥・カゼをひきやすくなるなどの症状が表れます。

「肺」は体に潤いを配る役目があるため、潤いを好み乾燥を嫌います。

からだの内側から潤すために、食べ物の力を借りる薬膳で「肺」を養生させていきます。

栄養学的に粘膜を強くするのは、緑黄色野菜や果物に含まれているビタミンAやカロテンで、体の内側から抵抗力をつけて、風邪などの感染症予防になります。

中医学で「肺」を潤すし、粘膜を守り、咳を止める食材は「白色い食材」

一部の白い食材で、茶色なのに白く精製された砂糖・小麦粉・白米などは、健康とアンチエイジングの敵とされ、うどんやパンに加工されていますが、避けることがなかなかできない食材です。

精製前の、玄米や全粒粉など、加工されていない状態で食べることが理想です。

薬膳のベースの考えとなっている中医学の、「肺」という臓腑を労わる食材を、感染予防のために食べるようにします。

【粘膜を守り咳を止め肺を潤す注目の白い食材】

大根・レンコン・山芋・ナシ・ゆり根・エリンギ・白木耳(白キクラゲ)・白ゴマ・松の実・蓮の実・大豆製品・イカ・梨など、精製されていない状態で白いもの

 

ネバネバしているレンコンや・山芋、イソフラボンの大豆製品、ごまなどは、身近な食材なので少量でも毎日食べるように心がけたいです。

ネバネバ食材を取り入れましょう!

おすすめは「白木耳」です。

ゆり根の効果も期待できます。

豆類や胡麻は健康全般におすすめ

「肺」は体に潤いを配る役目があることから、肺が潤っているかを知るには、皮膚でわかります。

乾燥肌の方は、肺を潤すことで改善されていくように、外気の乾燥と体内の潤い不足が重なってしまうと、皮膚の乾燥トラブルや口・鼻・喉の粘膜の乾燥の症状が表れるようになります。

新型コロナウイルス予防だけではなく、様々な感染症は「肺」の潤いも大きく関わっているので、乾燥肌になっていないかという確認をして、肺や粘膜を潤わせる食事を心がけるようにしましょう。

そして、唾液には口や粘膜を潤し保護する役割があります。

姉妹サイトで関連記事を用意しています。
風邪や肺炎リスクがわかる「のど年齢チェック法」唾液の10の働きと増量マッサージ

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【「和漢膳料理研究家」女子栄養大学にて食生活指導士・漢方養生士・中医薬膳士・防災士・ペット食育士】 生涯学習コーディネーターとして、学校支援地域本部事業や成人の学習支援に参加し、生涯学習の振興発展に寄与することを目的とする自治体に登録し、公共地域の活動に参加しています。講演内容は、子どもの食育・成人の療養食・防災食・動物の「食」について、企業相談や地方講演を行っています。

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